Vol.13
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東北TOP


Vol.1 はじまり

Vol.2 名神の悲劇

Vol.3 セロー復活

Vol.4 再出発

Vol.5 降臨

Vol.6 東北へ

Vol.7 青森→十和田

Vol.8 青森ねぶた

Vol.9 青森→八幡平

Vol.10 八幡平→秋田

Vol.11 秋田→敦賀

Vol.12 敦賀→京都

Vol.13 京都→徳島

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10日目

おこしやす京都 東北ツーリング 第二部〜京都編 後編〜

2004/8/7(土) 晴れ

京都休日

土曜日。やっぱり寝坊した。
ちーぼー&ユカさんは休日だというので、京都観光に付き合ってくれることになった。これは嬉しい。

何といっても、私は京都は何度か通過はしたことがあるものの、ちゃんとした観光地には行ったことなかったのであった。以前、ちーぼーにそれを言うと、「日本人としてダメだ」と全否定されたことがあり、えらい凹んだものだった・・。やっと日本人の1歩が踏み出せる。


銀閣寺

結構歩くことにはなったのだが、銀閣寺に徒歩で行く。
朝、一瞬サラサラと雨が降ったので折りたたみ傘を持って行くことに。
むし暑い・・。
雨はすぐに上がったので、結果的に日傘として大活躍することになるのだが。

金閣寺は金ピカなんだけど銀閣寺は銀ピカ・・じゃなかった。
よく写真で見るやつだ。実物は初めて見た。
確か、金閣寺も銀閣寺もタレントの上沼恵美子さんの持ち物だ。TVで言ってたのでたぶん本当。上沼さんはすごいなぁ。

観光客はたくさん。外国人がやたら多い。
順路に従って山の方まで上がっていくと見晴らしが良い。大文字焼きで有名な山も見えた。

















きんかくし

銀閣寺
南禅寺

バスで移動して南禅寺。
「三門」というところへ。ユカさんが教えてくれたのだが、石川五右衛門が「絶景かな」と言った場所とか。今まであちこちと日本をツーリングしてきたけど、なぜか京都観光はしてなかったので、ほんまに何も知らないなぁ、という感じ。
もっとルパン三世をよく見ておけばよかった。

500円払って三門の急な階段を上る。
おお、絶景かな。

裸足。
日陰の廊下でのんびりしすぎる。

三門しか見なかったけど、それでもいいってことだった。


水路閣

いきなりレンガ造りの巨大な建造物が出てきてびっくり。というより違和感。
琵琶湖の水を京都に引いてる水路だそうな。上に上れる。水路の横を歩ける。
右の写真は今回の京都シーンでは結構お気に入り画像。赤い傘のちーぼー。
いい感じのルートでしたね。

ここから線路を歩いて、どこからどう出たのかよく覚えてないけど道路に出て、お腹が空いたので昼食を食べた。


平安神宮

帰りに平安神宮にも寄る。
大鳥居は工事中で見えなかったのが残念ですが、見方によっては凱旋門に見えなくもない。
なんとなく参拝して帰路に・・おぉ、その前に、さらにデザートで甘いモノも食ったりとかして。やっぱ本場の宇治の緑茶ですね(?)。

なんかすごい歩いた気がする。裸足でビーチサンダルなんだけど。
めちゃ暑かったが、きっと紅葉の季節とかはすごいきれいなんだろうなぁ。
観光客で激混みになるとかいう話だが・・。
京都は、季節を変えてまた来てみたいと思った。
日本人にちょっと近付いた(かもな)。



ちぼ・ゆか
三門へ







魚はいなかった気がする
水路


さようなら京都 ぶぶ漬けでも食べなはれ


帰る

夕方。明るいうちに出発しよう。
ユカさんは美容院へ、私は徳島へ、ちーぼーはお見送り。
何となく雲行きは怪しい気がする・・。右のような積乱雲が出てるし。

ばいばい。またね。
ありがとう。

3個だけ持ち帰ったねぶたの鈴を、ちーぼーとユカさんに1個ずつあげる。
跳人が落とした鈴は縁起物というけど、あげた鈴も縁起物だよ、たぶん。
少しだけ後ろ髪引かれつつ、南下して京都南ICへ向かうのであった。
高速に乗る前にガソリンを満タンにし、高速に乗る・・・・・・のだけど、なーんかやっぱり天気が気になって、高速のチケットを取った後、すぐに止まってカッパとブーツカバーを装着した。荷物も完全防水仕様に。これでいつ降ってきてもOK。
この空は絶対に来る。きっとくる、きっとくる。


案の定

パラパラ、ザーザー、ドッシャーーー。
きたーーーー。

高速に乗って30kmも走らないうちに、雨がバラバラと降ってきた。
普通であれば雨はイヤなもんだが、あらかじめ予想して予防してその通りになると「してやったり!」という気分になるのだ。雨の走行を楽しむコツなんじゃ。
勝ち誇りモードで気分良く雨の中を走る、も、、、

あれれ?
それにしてもすごい雨だ・・。あいたたた。
バケツをひっくり返したような雨、とはよく言うのだが・・。
こ、これはもはや風呂桶をひっくり返したような雨だぞ!なんだこの雨は!
その上、雷鳴と稲光がとにかくすごい。パリパリと暗い空に光の縦線が入る。空がひび割れているようだ。これほどの雷を見たのは初めてかも。ガラガラ、ピシャーン、というドラマのような雷鳴。龍でも出てくるのか?

走行不可能。
この判断はたぶん正しかった。
吹田SAに逃げ込んで、屋根の下に避難する。いわゆる雨宿り。
行きも帰りも、すんなりと順調には走らせてくれないもんだね┐('〜`;)┌
何か悪いことしたかい?わしが。これも何かの試練かもしれん(←ダジャレなのでここで笑え)。

もう1人、ライダーが逃げ込んできた。さっき、高速道路の路肩で急いでカッパ着てた人だな。災難でしたね。

その直後、すんごい存在感があるヤツもドコドコドコッと雨宿りに入ってきた。









積乱雲ってやつか?
夏の雲
クラウザー・ドマーニ

バイク乗りの人なら御存知の人も多いだろうが、いわゆるサイドカーですね。その中でも最高峰というか何というか、これを3回見たら死ぬ、とかいう阪神優勝ほどの希少価値はないかもしれないが、近所にオーナーがいるという場合でもない限り、日常では滅多に見ることはない魅惑のサイドカー

パニアケースのメーカーとしてGIVIと並んで有名なクラウザー社が作ってて、車体はBMWのKシリーズ。とにかく国産高級車が2台買えるくらいのお値段はしそうです。セローなら20台は買えるでしょうか。
ちなみにパニアは分かります?バイク乗り以外の人向けに説明しておくと、バイクの横とか後ろに付けるハードケースのことです。見たことあるでしょ?

白のドマーニはツーリング先で1度だけ見たことある。
今回、紺色のドマーニは初めて見た。徳島ではまだ一度も見たことないなぁ。

オーナーの方は、イカしたおやじさんだった。
失礼なのは承知の上で、「あの〜、失礼ですけどお歳を聞いていいですか?」
なんと70才(!)だそうだ。自分の父親よりも年上だ。(この違いは何だ・・)
「あなたの倍くらいの年でしょ?はっはっは。」
「その通りです」
背筋もシャンとしててダンディで、こういう風に歳を重ねたいものだと思った。

お話を伺うと、以前はBMWのバイクに乗っていたそうなんだけど、1度転かした時に1人で起こせなかったらしい(300kgもあるからな・・私でもたぶん無理)。そこで、二輪はやめてサイドカーにしたそうだ。大阪で何かの店をやってるということだが、よく聞いておけばよかった(調べれば分かるでしょうけどね)。


そのうち雨は小降りになり、雷鳴も去っていった。
ドマーニのおじさんは颯爽と出て行ってしまった。何だか元気をもらった気がする。気分は敬礼にて見送り。

どしゃ降りの雨が会わせてくれた小さな偶然。これも旅。

徳島へ

その後は雨に降られることもなく、神戸を過ぎるともう路面もドライ。
面倒だったので、そのままカッパを着た状態で帰ることにする。淡路島では全身が乾いていく感覚を味わうことができた。乾いていく感覚という素敵なご褒美があるから、ツラい雨の走行も耐えられる。人生もまた同じ。

淡路SAには寄らず、室津PAで1回休憩。あとはほとんどノンストップだ。

鳴門大橋も、行きの時ほど風は吹いていなくて問題なく走行できた。
鳴門ICから国道11号線に下りると、そこはもう見慣れた地元の風景。大荷物を積んでいるほうが気恥ずかしい感じだ。
21:30頃、自宅に到着。

くそ暑い中、汗だくで大荷物を部屋に運び入れる作業も、大量にたまった洗濯物の洗濯も、「今回も無事に旅を終えたのだ」という素晴らしい体験の引き換えとしてはどーってことないことよ。
・・なーんて、きれいごとは言っとれん。重いのう荷物。暑いのう徳島。
早くシャワー浴びてー。
今夜は自分の布団で落ちるように寝て、明日も寝坊してやるんじゃ。



おわり。

また次回まで、達者でな〜。


今回の旅?名付けて、

 「不幸中の幸いツーリング」
 または、
 「トラブルも捨てたもんじゃないツーリング」










ドマーニは土間に置こう
雨宿りでの出会い


最終日の走行距離:184.1km
(京都市〜徳島市)

ツーリング完了積算距離 34519.5km。出発時が32521.0km。
すなわち今回の全走行距離は「1998.5km」。



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