Vol.7 | ||
YOSYTOUR TOP 東北TOP Vol.1 はじまり Vol.2 名神の悲劇 Vol.3 セロー復活 Vol.4 再出発 Vol.5 降臨 Vol.6 東北へ Vol.7 青森→十和田 Vol.8 青森ねぶた Vol.9 青森→八幡平 Vol.10 八幡平→秋田 Vol.11 秋田→敦賀 Vol.12 敦賀→京都 Vol.13 京都→徳島 |
前へ 次へ 4日目 そして彼らは下北半島へ、私は洗濯へ 2004/8/1(日) 快晴 今日も良い天気。青空は気持ちいいけど、やはり暑い! 下北半島、恐山へ向かう2人を見送る。・・にしては出発は遅い気はするが。 気を付けて行ってらっしゃい。運が良ければ夜に再会できるでしょう。 私は健康ランド近くにコインランドリーを見つけてあったので洗濯へ。 東北へ入ってまだ2日目の朝だけど、出発してからは4日目。しかも想像以上の灼熱で汗だくになり、着替えも不足気味だったのだ。 今日決まってる予定は、「十和田湖のキャンプ場でみんな集合」ということだけだった。素直に行けば2時間くらいで着いてしまう。 でも、もう長距離走行はお腹いっぱいだった私は「素直に行こう」と思っていたのだった(笑)。やっと自分らしさが出てきた。 コインランドリーの乾燥機は、「低温」オプションでの乾燥があった。速乾性素材のTシャツがあるので低温モードで乾燥させたが、Tシャツ以外がなかなか乾かない。結局、わりと時間がかかってしまった。まあいい、時間はたっぷり。 |
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三内丸山遺跡 青森市内に、有名な三内丸山遺跡がある。 ここは行ったことなかったので、看板を見て思いつきで寄ってみることにした。 到着したのは11時頃。 想像してたよりずっと規模が大きく近代的で、きれいな建物だったので驚いた。 しかも入場は無料なのは嬉しい。ずっと冷房が効いた場所にいたかったけど、遺跡を見ないことには話にならないので、灼熱の屋外へ出る。 やはり広い。 遊歩道をてくてく歩いていって、最初の茅葺き屋根の倉庫?みたいな建物にカメラを向けていたら、背後から「シャッター押しましょうか?」との声が。 その声は・・・。振り返る前に思わず苦笑。 HGWKさん、こんなところで偶然会うなんて。 「あっはっは、土偶だねぇ」 「それを言うなら奇遇でしょ」 という会話が交わされたかどうかは定かではないが、フェリー乗り場から消息不明だったHGWKさんと遺跡を見て回ることに。 朝から来てたのですでに一通り見た、という彼を誘って、まあいいからもう1回見たらええがな、と強引に見て回る。 といってもすっかり暑さに負けてて、じっくり見て回るというよりは、ノルマとしてさっさと回ったという感じ。早い早い。先に一通り見たHGWKが解説をしてくれるのだが・・。 「よしずみさん、遺跡に興味ないでしょ?」 「わかる?いや、そうじゃなくって、暑いだけだ。」 そろそろ正午だったので、三内丸山遺跡の建物内にあるレストランで昼食を取ることにした。私はほたて貝焼き定食にする。ごはんは「古代米」らしく、茶色い炊き込みご飯のようなものであった。まずくはない。安くはない。 新たな合流者 そんな中、本日、飛行機にチャリを積み込んで、ねぶたを目指してやってくるという元社員のトモコさんから携帯にメールあり。 空港は秋田県の大館能代空港。予定では、8/2の青森臨時キャンプ場で合流する、ということになってたんだけど、日本海側に出て海沿いを走って8/2の午後に青森に入るという、チャリでは無茶と思われるルートを言ってたので、それならば「十和田湖においでよ」と伝言しておいた。 どっちにしても遠いんだけど、今夜の十和田湖はクルマのAZBが来るはずなので、いざとなれば途中で拾えるのではないか、という本人不在の無責任な計画を持ちかける。 そしたら、とりあえずAZBさんに連絡取ってみます、ということになった。 無責任ですまん、AZB。 |
遺跡にて 土偶だねぇ |
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青荷温泉 三内丸山遺跡で結構ゆっくりした。HGWKと別れて出発。 「今夜は十和田湖に集合らしいぞ。」と伝えたのだけど、「うーん、きっと行かないと思う。」という相変わらずの返答。 私は南へ、ジムニー号は北へ。 このまま十和田湖へ向かうと早すぎるので、温泉に寄ることにした。 102号で十和田を目指すので、途中にはいくつかの温泉があるんだけど、「ランプの宿」として有名な青荷温泉に行くことにした。 国道から分岐した道は、青荷温泉専用と言っていいような行き止まりのルートなんだけど、この道が結構面白い。 何が面白いって、電信柱に交通標語(?)のようなことがいっぱい書いてある看板があるのだ。カーブを曲がるごとにわけの分からない看板があって、それを読んでいるとかえって危ないのでは、と思わせる。 「ゴイッとカーブ」「グイッとハンドル」くらいは意図は不明だけど意味は分かる。 しかし、方言の言葉はちっとも分からない。 駐車場にバイクを停めたら、「ケヤグ!立ち寄り入浴 3時まで」と書いてあった。 ヤバい、すでに3時を過ぎてるじゃないか。ケヤグしないと!(意味不明)。 一応、駐車場から急激な坂を歩いて下って温泉宿の人に聞いてみたら、本館ではなく別館の健六の湯のほうを案内された。 こっちもなかなかいいお湯ではあったが、アブが1匹入ってきてたのはまいった。油断してたら左腕を刺されてしまう。不覚。 |
不思議な看板集 クリックで拡大 青荷温泉 健六の湯 |
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十和田湖 十和田湖が見えたものの、ルート的には地図で言うと左上から入り、目的地は右下なので、ぐるっと半周回ることになった。でかい湖なので、意外と距離はあるのだ。 ほぼ予定通り、夕方5時頃に着いた。思った通りだが、私が一番乗り。 宇樽部キャンプ場と花鳥渓谷キャンプ場を見てみて、料金・条件・雰囲気などから宇樽部キャンプ場に決める。 実は、私は学生時代のツーリングでこのキャンプ場に来たことがあった。 はっきりとは覚えていないが、天気が悪かったので、管理人さんに「雨が降りそうだからキャンプの料金でバンガローを貸してくれ」という強引な交渉をして、見事格安でバンガローが借りられたような記憶がある。不思議なことに、その当時のツーリングでここの写真は残っていない。 1人先に着いたので、記憶をたよりにうろうろしてみるが、いまいち蘇らなかった。トリあたまです。たぶん天気が悪かったから、すぐにバンガローに入って寝たのだと思う。 他のメンバーはというと、バイク組の2人はこの時点でまだ下北半島の途中。えぇー、こりゃ当分着かないな。到着は夜になりそうな感じ。 トモコさんは、AZB号に連絡がついてピック待ち、AZB号はそっちへ向かっているとのこと。でも場所を聞くと数十キロ離れた遠い街。 はぁ、こりゃソロキャンプだな・・。ひとりぼっちのまま日が暮れた。 激混みではないが適度にキャンプ客はいて、良い場所はすでに取られていた。 バイク1台と1人用テントでは場所取りもできないが、適当にテントを張ってみんなを待つ。 腹は減ったが食料がない。AZB号が買ってきてくれることになってたのだけど、耐えきれなくて売店でカップラーメンを買い、1人で先に食べることにする。 はっ、しまった・・。火がない。 私のガスストーブは自動着火じゃないので、マッチかライターで火を付けないとダメなのだ。タバコは吸わないので普段は火を持ってない。ツーリングの時はライターを持って行くのだが、今回は忘れてる。頼みの売店に行くと、ライターは売り切れたという。 うーん、火打ち石か、木をグリグリして摩擦で火をおこす火おこしをするしかないか。・・と、この時はこんなことを真剣に考えてしまった。この文明の時代に・・。 いくらハイテクの時代であっても、ITで湯は沸かせない・・。 サバイバルというのは、肉体、知識、頭脳などが重要と思われているが、それはジャングルや無人島でのことであって、実際に重要なのは「人」なのではなかろうか。「知り合いの多さ」ではなく、人を信用することができ、人から信用される人になれるか。一言声をかけることができるか、人から声をかけられた時、その声に応えられるか。 「湯が沸かせずラーメンが食えない」というトホホ状況から、ここまで深く考えさせられた十和田湖ソロキャンプに乾杯! まあ今回は無人島じゃあるまいし、近くにいた熟年夫婦に「火を貸してください〜」と懇願しにいく。そしたら、快くマッチを貸してくれて、「もううちは使わないからあげる」と言ってマッチをくれた。ありがたや。 受信状態が悪いラジオでナイターを聞きながらカップラーメンをすすり、みんなを待つ。 そのうち、やっとクルマのAZB&トモコ組がやってきた。 トモコさんはひさしぶり。と言っても6月以来だから2ヶ月ぶりくらいか。 彼女はパッと見は関西人に見えるのだが実は地球人だ。外人から見ると外人っぽく見えなくもない(そりゃそうだ)。 海外協力隊などでアジアや南米での生活が長く、放浪中にたまたま今は日本にいるという感じの元気娘だ。しかもちっとも家でじっとしてないから、捕まえるのは難しいぞ。彼女を見てたら、国籍も国境も関係なくて同じ地球人でいいじゃんという風に思えてきて元気が出る。 たまたま今年の夏は青森ねぶた祭に行くということだったので、現地で合流できたらいいねぇ、という話はしてたんだけど、意外にもあっさり会えたな。 彼女はチャリダーなので、前輪を外して無理矢理車に押し込めて運んでた。 夜になって、やっとバイク組の2人がへろへろになって到着した。 まあ無事でよかった。お疲れさま。 デジカメの小さな液晶で写真を見せ合ったりしつつ夜は更けゆく。 適当に切り上げてそれぞれテントに潜り込む。 本日の走行距離:121.9km (青森市〜十和田湖) 前へ 次へ |
十和田湖畔の キャンプ場 |