インターネットメールでダイレクトメールDMを送ろうとする方々へ
あなたのメールがspamになる三要素
・spam(スパム)の語源と定義
・逮捕も出ているマルチ商法型spam
・ルール破りの商品広告spam
・子供や女性へも届く卑猥なアダルトサイトspam
・仕事を邪魔するspam
・「私の送ったのはスパムではありません」
・「資本主義で広告活動は正当」
・「無くすのなんて出来ない」
・「受手側が捨てればいいだけ」
・「アドレスを公開しているのが悪い
・「私は嫌じゃない」
・「苦情は一部」
・「歯止めが效かないってそんな大げさな...」
メールを書く前に待った!あなたはspam(「大」迷惑メール)を送ろうとしていませんか?ここではあなたがspammerという、極めて破廉恥な輩にならないために、spamになりそうなメールの性質について書くことにします。
1●送ろうとしている相手は「アドレス」しか知らない人である。
2●たくさんの人に同じ文面を送ろうとしている。
3●(ホームページや商品、サービスの)宣伝が主体のメールを送ろうとしている。
もしこれら三つの条件を
全て満たすならあなたはそのメールを送ってはいけません。
それはあなたが「spam」(「大」迷惑メール)を送ろうとしている可能性がとても高いからです。
そのメールを送る結果、あなたは「ネット上のメール迷惑人」(spammer)として
多くの人からひどい苦情、警告、中傷、非難を浴びる
可能性があります。さらに
御自分がメールを使っているプロバイダーあるいは大学、企業などから処罰を受ける
可能性が大きくなります。
では上の条件の中で「一つか二つを滿たす」場合はどうでしょう?その場合、あなたはそのメールが「迷惑メール」(spam)でないか慎重に検討しなくてはいけません。ではその判斷を下すために以上の三箇条の説明をいたしましょう。
1●送ろうとしている相手は「アドレス」しか知らない人である。 |
普通の場合、これに当てはまるだけで、非常に問題です。どうしてあなたは相手がそのメールを貰って喜ぶと分かりますか?これに当てはまるということは、あなたは「送り先が男性なのか、女性なのか」「どんな趣味なのか」「年齡はどれくらいなのか」を「全く」知らないわけですね?
電子メールを送る場合というのは、一般にそうでない場合が普通です。例えば
上のような場合は、メールを送っても恐らく「メール大迷惑人」(spammer)と決め附けられて非難されることはないでしょう。
ただしメールというのは手紙と同じで、決して相手に返事を書かせる強制力を持たないし、また返事を要求しない(特にプライベートメール)というのが一般のマナーとされますので、あまり過剩に返事を期待するのは止めた方が良いでしょう。まあそれはメールマナーの話なのでおいておきます。
では次のような場合はどうでしょう?
・自分がホームページを作っていて、そこに記帳してくれた人に送る。
・仕事上で作った頁で懸賞によりメールアドレス等を収集した。この人々へ商品の宣伝を送るつもりである。
これらは非常に気をつけねばなりません。相手はあなたからのメール・宣伝を望んで記帳したとは限らないからです。特にビジネスで頁を作り、メールアドレスを収集したとします。その利用に関してきちんと事前に明記していなかった場合、あなたは多くの人々から非難を浴び、会社の信用を無くす可能性が大きくあることに注意しましょう。
2●たくさんの人に同じ文面を送ろうとしている |
電子メールは普通の手紙と違い、「多くの人に、あなたの労力を最低限に」送ることが可能です。まず、あなたが便箋に手紙を書くとしましょう。一生懸命30分かけて書き、30分で送ったとします。受け取った人はそれを3分で読んだとしましょう。
その結果、「送ったあなたの方が大変」です。でもそれで良いのです。なぜならそれでもあなたは送りたかった、何かを伝えたかったからです。
しかし電子メールは同じ文でも一度にたくさんの人に「安易に」送ることが出来ます。Toにたくさんのメールアドレスを並べるだけだけで出来てしまいます。あなたは30分でメールを書き、これを12000人に送ったとします。
受け手はどうでしょう?メールの取り込みに5秒、自分に関係ないメールであることを理解するのに30秒、別なメールボックスに入れたりして雜用に追われるのに25秒で合計一分かかるとしましょう。
その結果、総じて受取人は12000分、すなわち受取人の200時間の労力を割いたことになります。一人だとすると8日間以上です。とんでもないですね。
あなたはあまりに都合がいいのです。あなたが書いた文はそれだけ素晴らしい内容ですか?
3●(ホームページや商品、サービスの)宣伝が主体のメールを送ろうとしている。 |
宣伝というのは実に勝手なものです。何故なら相手が本当に必要なのかも分からないのに見せつけるからです。テレビコマーシャルは実に勝手なものですが、それでも視聴者は民間放送を見ています。CMにブツブツ文句を言うことはあってもTV局にまで言う人は多分ありません。
それは視聴者も民間放送の番組がコマーシャルにより成り立っているのを知っているからです。
最近は無料のプロバイダーやメールサービスも増えてきました。そこでは広告頁を見せられたり、時々広告メールが送られてきます。しかし利用者はその広告を承知で、そのサービスを受けています。それはあなたが「広告メールが来ても無料の方が良い」と判斷したからです。
いわばTVコマーシャルも、無料インターネットサービスも送り手と受け手の「契約」のもとに成り立っているのです。
しかしspamが送りつけられてくる一般のメールアドレス保持者はそうではありません。自分に興味のない、またなんの利益にもならない、どこからの広告も、メールで受け取ることは望んでいないのです。
あなたはもしかするとどこからか有料あるいは無料で手に入れたアドレスリストへ送ろうとしていますか?そしてアドレスリストを手に入れる際に契約をしたから良いなどとは思っていませんか?
でもあなたはアドレスリストに載っている個々の人たちと契約したわけではないでしょう?
これと似たような話で郵便チラシ、郵便ダイレクトメールの話がありますが、これに関しては「何故spamは悪いことなのか」で述べることにしましょう。
spam(「大」迷惑メール)は必ず日本でも今後社会問題化する、と私は思っています。その際にはあなたは重大な迷惑をかけたということで、折角利用し始めたインターネットが使用できなくなるかもしれません。
メールを使った無作為ダイレクトメール方式が、もっとも進んだ広告などと馬鹿な考えを抱いてはいけません。インターネットに親しめば親しむ人ほど、広告電子メールは「迷惑」であることを痛感する場合が多いのです。すなわちspamを使うようなビジネスはインターネットのなんたるかを知らない、インターネットの世界についてビジョンも考えも十分でない、浅はかなものだと言えるでしょう。
最初に挙げた三つの要素を満たすメールならばあなたは送らない方が良いでしょう。もしそれでもそのメールを送りたいと思ったならば、この頁や、リンクしてある頁を読んで、どんなにspamに憎しみを持っている人が多いか、そしてあなたのメールがspamに相当していないか、じっくり検討した上で送ることをお勧めします。