デタラメばかりの迷惑メール2「スパムで宣伝される商品・サービスは買ってはいけない!」
間違いだらけのスパム対応
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『世の中なまほう』竹本泉 (宙出版ミッシィコミックス) 「世の中なバランス」 「世の中な圧力」 |
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「一方的迷惑広告メール」(迷惑メール、spam、スパム)に関して、述べられがちな説明があります。
「スパムメールというのは、ポストに勝手に入れられるチラシや郵送ダイレクトメールのインターネット版である」
確かにその目的が宣伝・広告であるという点でスパムメールはチラシや郵送DMと同じ性質を持っています。しかしながら、私は敢えて言おうと思います。
「スパムメールは、チラシや郵送ダイレクトメールのインターネット版ではない」と。
2002年4月、日本では携帯迷惑メールをきっかけに迷惑広告メール(スパム、spam)に関する法律が制定されました。2003年12月には、数年来spam問題に関する議論が続いていた米国でも同趣旨の法律が制定されました。
一体、日本でも米国でも、それまでチラシや郵送ダイレクトメールが法律で規制されたでしょうか? もしもスパムとチラシや郵送DMが本当に同じようなものならば、日本でも米国でも法律は制定されなかったでしょう。
では何が違うのでしょうか? 法律を制定してまで、なぜスパムメールを規制しなくてはいけないのでしょうか?
一言で言うならば、スパムメールは「インターネット上の情報流通の快適性のバランスを大きく崩す性質を持っている」からだと考えます(「快適性」とは速度や容量だけなく、内容的な意味を含みます)。
それらの特徴により、私達の嫌悪感が送信者に伝わらない、そして嫌なメールを一方的が際限なく押しつけられる、つまり量的にも内容的にも快適性のバランスが崩されているのです。
一番悪いのはバランスを崩す発生源であるスパムメール送信者達ですが、バランスを崩すのに一役買ってきたのは送信者達だけではありません。
「スパムメールはチラシのようなものなので無視しましょうね」
この当たり前とされてきた、スパムメール対処に関する悪意のない無難なアドバイスも、上のバランスを崩す大きな要因になってきたと考えます。
当然でしょう。現在のインターネットはスパムの被害を拡大する性質を内包しており、積極的なインターネット活動をしていたら必ずと言って良いほどスパムメールの被害を受けてしまいます。それに嫌悪感を抱くにもかかわらず、もしも受信者が何もしないのなら、スパムを抑制する要因が何もないわけです。
これはシーソーで例えれば、片方にだけ力がかかっていて、もう一方に全く力がかからないようなもの。こんな状態ではシーソーは傾く一方、すなわちスパムの増大は止められず、快適性のバランスはひたすら崩れて行くのは当たり前です。
ではどうしたらスパムメールがもたらしているアンバランスを無くせるのでしょうか?それはもう一方でスパムが起こりにくいような圧力を生み出すことです。
日本では2002年7月より、迷惑メール規制法が施行されました。けれども被害者の方々はこれで安心してはいけません。とても大切なことがあります。
以上の点から、私はスパムに少しでも嫌悪感を抱いている人に御願いしたいのです。スパムメールに対して少しづつでも声を上げて下さい。それによりバランスを取り戻す圧力を出すことに少しでも協力して下さい。
スパム反対運動に関しては、従来の社会運動のように街でデモをする必要は必ずしもないと考えます。むしろそのような一時的な行動ではなく、ネット上で根強い「メールによるデモ」を行うことの方がバランスを取り戻すのに効果的だと考えます。
すなわちスパムが届いたならば、適切なところに、適切な形で処置依頼・苦情・情報提供をすること。それらを、粘り続けていくこと。
そのデモ運動、抵抗運動こそが、インターネット上でのバランスを取り戻す、一つの大きな要素になると私は考えています。
声を上げる苦情先とは、
が主なものと言えますが、何をどのようにすべきかについては、もう少し具体的に
「スパムの被害に遭い始めたら(概要)」(ただしパソコンスパムの場合)
で書いております。さらに詳細は、ネット業者への送信方法を中心に「スパムの被害に遭い始めたら(詳細)」で述べています。
毎日たくさんのスパムを受け取っている場合には、全てのスパムに対して上で解説している対応を行うことは大変でしょう。その場合には毎日スパム一通づつに対してでも構わないと思います。
それが大事だと思います。なお携帯電話でのスパム(迷惑メール)対応については、制約が多くてなかなか難しいのですが一応「携帯迷惑メール(spam)被害者が出来ること」を参照して下さい。
それから最近ではあなたが送る真っ当なメールもスパムフィルタリングに引っかかって、送り先のプロバイダーに受けつけて貰えないということが発生しています。
これはスパムフィルタリングの手法の一つとして導入され始めている「spam発信を繰り返しているメールサーバ(ISPのコンピュータ)」をリスト化してブラックリストとし、そこからのメールは受け取らない、というシステムを宛先のネット業者が採用したことにより発生するもので、あなたのプロバイダーがspam発信を許容している場合に起こりやすくなります。
そのような場合には特にあなたにお願いがあります。是非ご自分が利用しているネット業者に対し、spam発信ブラックリストから外す手続きと今後はspam発信に対して厳しく対処して欲しい、そして今後はブラックリストに入れられないよう要望するメールを送って欲しいのです。ユーザからのこのような要望メールは、前述のspam対処依頼以上に、周り回って効果的なspam抑止策に結びつくと考えています。
(参考:質問集回答「送ったメール先から自分のメールが拒否されたような返事を受け取りました」)
インターネットメールはまだ始まったばかりのコミュニケーションツールです。その素晴らしいコミュニケーションツールを発展させて行く時に、そこを快適な場にするため、バランスを取り戻し、維持してゆく運動。一緒に始めてみませんか?
当サイト内の関連頁 |
詳しくは「被害者向頁 目次」へお越し下さい。 |
参考サイト |
「変なメールを受け取ったら」の 「2002年7月1日からのスパムへの対応」 |