規制整備の中でのパソコンスパム対応 |
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スパム問題に関して敏感な者ならば既に御存じだとは思いますが、現在、一方的広告メールに関する規制整備が進められています。ところが、その規制の性質上、「規制の枠内ならば一方的送りつけが認められるのではないか」と思ってしまう業者や、あるいは「規制の枠内ならば罰せられないということだ」と開き直る業者が発生することが十二分に考えられます。
また、従来述べられていた「スパムには返信してはいけない」という慣習にも矛盾しており、その対応が難しくなっています。
くまたろう氏のサイト(「新・変なメールを受け取ったら」)では「2002年7月1日からのスパムへの対応」ということで丁寧に指南がされていますが、私は自分の対応を述べるにとどめます。
もともとスパム対応は「他の迷惑メール」と違い、多様なスパム送信者(初心者スパマー、悪質スパマー、極悪スパマー、それらの中で堂々スパマー、などなど)が存在するため、一筋縄の対応では困難です。スパム反対運動に携わっている者の間でもどのようにしたら絶対良いという完全マニュアルは出来ていませんし、出来ないでしょう。
今後の法律整備の中では、さらに送信者の多様性が増すと考えられます。
しかしながらどんなに送信者側に変化があろうと、広告・宣伝メールの一方的送りつけが従来から「スパム」とよばれ、嫌悪されてきたのは厳然たる事実であり、法律で禁じられていようがいまいが、ネットルールとして断じて許されないものであります。
興味深いことがあります。経済産業省の集めたパブリックコメント集計のまとめ
http://www.meti.go.jp/feedback/data/i20110aj.html
に企業側としての意見に以下のようなものがあります。
オプトアウト方式を取り入れれば、相手方の事前の承諾を得ないでも広告メールを送ることが法令で認められていると受け止められ、これまで手控えていた中小企業等が今後一方的に商業広告を送ってくることが増加するのではないかとの懸念が一部にあるようであるが、そのような可能性はほとんど考えられない。
(日本商工会議所)
このような断定が企業サイドから出されているということは、企業側としても「一方的送りつけをするような業者は、従来からそれをしていたような強引な業者のみである」と見なしており、なんら弁護をするに値しないと述べているに等しいことになりましょう。
ですから、たとえタイトルに「!広告!」をつけてあろうが、再度は来なくなる可能性があろうが、問題のある広告メールに他なりません。
よって、私は従来の手続きを転換する意図はありません。すなわち今まで基本的には
1.スパム受信
2.メールヘッダを解析し、メール送信に関係したネット業者へスパム送信者処置依頼メールを送る。
3.(差出人アドレスが信頼できるものならば)スパム送信に関する警告メールを送り、自分はどんなメールであれ、一方的送りつけの広告メールには断固として抗議し、相手のアカウント剥奪、ホームページ抹消をネット業者に依頼することを主張する。
4.(余力があれば)そのスパムの宣伝するサイトに関係するネット業者にサイト処罰を依頼する。
でした。今後は最後に
5.関係官庁に義務違反のメールに転送する。
ということが加わる可能性がありましょう。
参考 |
●くまたろう氏「変なメールを受け取ったら」の「2002年7月1日からのスパムへの対応」 対応法に関して丁寧に解説なさっています。 ●高津わたる氏「なくそうspam」の「spam規制2法においての表示義務」 |
ネット業者への措置依頼メール |
担当者の方へ こんにちは、私は高崎 真哉というものです。 【目次】 1§迷惑メール被害と状況 2§対策措置のお願い 3§参考メールの引用 【本文】 1§「一方的迷惑広告電子メール」(いわゆるspam)被害と状況 以下のアドレス %n < %a > を名乗る人物は、貴社の関係するサーバを中継サーバ・送信サーバとして あるいはダイアルアップ接続に利用し、不当にかき集めた不特定多数の メールアドレスリストに対し「一方的迷惑広告メール」 (いわゆるspam「スパム」)を、私がサービスを受けている BIGLOBEの受信サーバに送ってきました(参考引用 1) 私は現在、多数のspamメールに悩まされております。 今までの各種推定・情報収集から、この人物はどこからか 不当にメールアドレスリストを手に入れ、不特定多数の相手に 「一方的迷惑広告電子メール」(spam)を送信していると考えられます。 2§対策措置のお願い 上の %n <%a> という人物が貴社のどんなネットサービスを利用しているかは 当方には十分には分かりません。 しかし大変迷惑な「一方的迷惑広告メール」を受信者の都合を考えず 不特定多数にばらまく行為は自由で快適なネット環境の為に 決して許されないことであります。 これ以上言いたいことに関しては、既に貴社に述べさせて頂いた可能性もあり、 またメールの容量を無駄に増やすのも恐縮ですので、私のサイトの一頁 http://www2g.biglobe.ne.jp/~stakasa/spam/to_adm_real.html に書いておきました。初めて私の苦情を受け取った場合には |
送信者への警告、啓発メール |
担当者の方へ メールを頂いた高崎というものです。 あなたが送ってきた一方的広告メール(スパムメール)は ○○ 宛です。 私にとってなんの興味のない広告を送ってきたあなた様は おそらく私のメールアドレスを不当な手段で 手に入れたものと推察します。 昨今の広告メール規制の流れの中、あなた様はその規制を守れば 一方的な広告送りつけが認められると考えたのかもしれませんが、 それは大きな間違いであり、そもそもインターネットでは従来から 一方的なメール送りつけはスパムメールと呼ばれ、断固として認められず、 非常に嫌悪されてきた行為であります。 解説: 「インターネットメールでダイレクトメールを送ろうとする方々へ」 http://www2g.biglobe.ne.jp/~stakasa/spam/nospammer2.html 現在、一方的広告メールは悪質なものもそうでないものも 渾然一体となったままその被害を増大させています。 仕方なく当方も統一的に断固たる対応をとっております。 すなわち当方の受信サーバへspamを送り出すのにあなたが利用した 送信サーバ、中継サーバ等のサーバ管理者やホームページの サイトサーバ管理者に、あなたのアクセス権を直ちに停止するよう 要請する処置依頼メールを既に送っております。 あなたの行ったspam行為は正当な広告活動ではなく、 資本主義の微妙なバランスを崩し、インターネットの健全な発展を 阻害する重大なルール違反の行為だと考えております。 「なぜspamが悪いのか」、それに関しては私が制作しました ■迷惑メール撲滅私的調査会 http://www2g.biglobe.ne.jp/~stakasa/spam-j.html というホームページで、多くの方の意見を参考にして私の見解を まとめていますので、是非ここを御覧くださり、spam行為を行うことの 大きな問題性に関して御理解して頂き、今後はspam行為を慎んでいただくよう 強く強く要望いたします。 また私にspamメールを送ることはあなたのサーバサクセス権を 無くす一要因となり、 今後のあなたのspam活動の妨げにしかならないことを重々御覚悟願います。 |