本紹介 通史へ 2.0章 研究者本 壱

[中国史研究成果書]
一般

『中国史を学ぶということ わたくしと古代史』
西嶋定生吉川弘文館
 1995年初刊。中国史を学ぶ初歩の研究者に向けて書かれたと思われる本です。もっとも、力点は日本史を研究する人たちに「日本史を研究する時、東洋史全体の中として扱うことが重要だ」という点のようです。日本史の立場から中国史を扱おうとした場合、交渉史や比較史学として扱われていたけれども、そのようなアプローチでは不十分であり、もっと広い観点から学ぶべきだということを主張しています。
 また時代区分論争に関して、主に古代の終焉をどこにおくのか、日本史での論争、中国史に関する日本・中国での論争をまとめています。
 抽象的な部分もありますが大概は分かりやすく東洋史を学ぶ者への一家言と言えるでしょう。

『中国の大盗賊 天下を狙った男たち』
高島俊男講談社現代新書972
 1989年初。「大盗賊」という観点から陳勝、劉邦、朱元璋、李自成、洪秀全を紹介しています。中国ではまさしく「勝てば官軍」の世界であることを改めて知らされます。内容的には他の本でも紹介されているものが多く、初心者用という感じです。
 もっとも、面白おかしく書こうとしている為か、フランクな紹介になっている一方で、やたら穿った見方をしたり、あるいは歴史人物を茶化すような書き方の記述が目立ち、なんとなく気持ちよくないです(-_-;)。いや、悪い本ではないですが....
 でも最後にきちんと参考文献が載せられていて参考にはなります。また本著はもともと書いた量の半分にしたそうですが、各種の余談を含む元の形で読みたかったです(^_^)。そういえばどっかのホームページで紹介していたような...

中国の歴史書-中国史学史-
増井經夫刀水書房
 1984年初版。中国は歴史の好きな国であり、正史を筆頭にして様々な歴史書が書かれてきました。いくつかの正史を含め27の史書について、その著者や内容などについて、増井氏の思うところを書いた本です。
 増井氏の「中国の歴史書に対するブツブツとした呟き」といった内容で奔放な意見が述べられていて非常に面白いですが、その分、読者(聞き手か^_^)がある程度知識を持っていることを想定して書かれており、ちょっと難しいです。でもその分、内容に深みがあり、中国での歴史学の深さというものを実感でき、より一層勉強をしたくなりました(^^)。中国史の奥深さを感じたい人には是非お薦めです。

「中国的自由人の系譜」
増井経夫朝日選書163 朝日新聞社
 1980年刊。本書は中国史について様々に書かれた短編エッセー集です。「中国史にみる自由への道」「中国史から学ぶ」に分かれており、前者は人物について、後者はいろいろです。
 中国史の人物を取り上げると、一般には月並みな人物が多くなります。日本での中国史の認知度を考えると已矣乎(やんぬるかな)ですが、本書では普通ではなかなか知られない人物を多く取り上げてあり、いかにも氏の碩学を感じることが出来ます。本当にそれそれは短いエッセーですが、氏の著書はその言葉言葉に深みがあり、なんとなく納得させられてしまうんですね。
 後半の雑雑エッセーも同様に面白いです。

[未読]不平の中国文学史
大木康筑摩書房
 「科挙と不平と文学と」という副題が付いていました。なんとなく本屋で見ただけ。題名・副題で「?」と思ってしまうのに相応しく、著者はいろんな所に興味が向く方らしいです。

『中国古代王朝消滅の謎 考古学の照射で迫る』
水上静夫雄山閣出版
  1992年刊。殷(商)と周について、儒教の装飾にとらわれない見方でその真相に迫ろうとした本です。殷周(商周)革命を、周の姫姓とキョウ族の姜姓による強力な連合体による政権奪取と見て、大胆な推測を交えて述べています。特に植物学に関する検討や、キョウ族をいくつかの地域で分け、協力者は嵩山付近のものであると見なすなど、なかなか面白い視点で書かれています。
 一方、著者は歴史学者というより文学者出身のようで、タイトルを初めとしてやたら意気軒昂な節小題が並び、同様に説明の文でもなかなか決めつけている感じの部分も多く、根拠もいまいち納得の出来ないものも多いです(^_^;;)。
 特に考古学の成果を利用することを強調する割には、その最たるものであると言える長江文明についてほとんど触れず、黄河流域の文明発祥を強調しすぎているなどの点が挙げられるでしょう。

「中国の古代国家」
貝塚茂樹中央公論社
 1984年刊。斜め読み。貝塚氏がそれまでにまとめ損なっていた、考古から戦国時代までの研究成果です。「闕」など宮城の構造に関わる古代の礼制(それらはどういう目的で作られたのかなどなど)、古代における中国人の国家観(「国」を表す単語などなど)、商周時代においての奴隷・兵制度の実体(のちのちまで色濃く残る狩猟民族的性質などなど)、春秋戦国における封国と王朝との関係の変遷(祭祀はどのように続けられたのか)、などなどに関する問題点に関し、各研究成果を紹介し、金文、そして文献等を駆使しつつ著者の意見を述べています。

『史記を探る その成り立ちと中国史学の確立』
吉本道雅東方書店 東方選書
 1996年刊。中国で歴史書といえば誰でも思い浮かべるのが『史記』。その正確性は甲骨文などで証明されいます。では司馬遷は彼の時代からみて数百年も前のことをどうして正確に記録できたのか?当然そこには司馬遷が利用した「『史記』の元ネタ」があったのです。
 本書では一体『史記』がどのような情報ソースを元に書かれたのか、『史記』の内容から検討し、導き出した研究成果を一般向けに書いた非常に面白い本です。一般向けでもちょっと難しめですが、『史記』に関心のある人は必読でしょう!

諸子百家-中国古代の思想家達-
貝塚茂樹岩波新書
 1961年刊。春秋戦国時代の面白さの一つには思想の多様性があるでしょう。本書では東洋史の泰斗である貝塚氏が儒家、墨子、老子、荘子、孟子、荀子やその他の思想を各章ごとに概説しています。原文の引用では書き下し文と逐語訳がついていて,漢文の雰囲気も味わえます。ただし1961年と古いのが難点です。でも当時までの研究成果などを紹介しつつ、百家思想を体系的に捉えようとしているのは流石です。
 私の勝手な感想は
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史記
貝塚茂樹中公新書
 1963年刊。『史記』は司馬遷によって書かれた中国古代を語るアツい書物ですが、本書では『史記』のあちこちから思い切った現代語訳をして解説しています。本自体が若干古く、エピソードは他の小説などで既に広められているものが多いです。
 私の勝手な感想は
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中国人の機智 『世説新語』を中心として
井波律子中公新書
 1983年刊。『世説新語』は魏晋六朝時代の人物達のエピソードを集めた逸話集です。当時の様子を知ることが出来るだけではなく、彼らの個性的な行動は非常に面白く物語としても楽しむことが十分に出来ます。
 本書では『世説新語』の内容紹介とともに、当時の人々のユーモアを持った知的センスについて幅広い観点から描いています。

「明代文人論」
内山和也木耳社
 1986年刊。中国の絵画は明代以降、特に多くの作品が残っています。その担い手は所謂「文人」と言われる、書画詩文に優れた人達でした。中国では文人も官僚になるのが当時までは普通でしたが、やがて官僚生活よりも文人の生活に浸ることを良しとする人々が蘇州周辺で活躍するようになります。蘇州文壇あるいは絵画の呉派として多いに名を残した沈周・文徴名、奔放な生活で身をやつした唐寅、忙殺される官僚よりも文人生活を選んだ公安派として有名な袁宏道を扱っています。
 また前半では漢代から元代までの文学と絵画の結合に関してまとめてあり、絵画というものの社会の位置づけの概略を知ることが出来ます。

『中国の禁書』
章培恒、安平秋/主編 氷上正、松尾康憲/訳新潮選書
 1994年翻訳。中国では始皇帝が行った禁書政策、所謂「焚書坑儒」が有名ですが、中国ではその後も禁書は屡々行われました。本書では正史等から禁書の歴史を抜き出した「禁書の通史」とも言える本です。
 中国では権力者によってどんなに多くの本が禁書の憂き目にあったか、幻の本がいかに多いかを痛感させてくれます。また出版というものが政治状況と強いリンク関係にあることを知らされます。内容的には正史などからの記述が中心で新しいことの主張などは少ないようです。そして近現代の複雑な様相を反映し、清時代まで記述しかありません。訳者による現代の禁書の章が付けられています。


[中国史研究成果書]
外交・諸民族

[未読]東西交渉史論
宮崎市定著,礪波護編中公文庫
 題記に関して書かれた論考を集めたものらしいです。
 読書予定。

『古代遊牧騎馬民の国 草原から中原へ』
船木勝馬誠文堂新光社
 1989年初刊。甲骨文や金文に記された異民族から説き起こしていますが、大部分は鮮卑系の遊牧民の歴史を述べています。鮮卑系はもともと戦国時代に東胡という民族がから発しており、これは趙が「胡服騎射」を採用した際の敵対異民族でした。
 こののち別系統として秦漢時代に匈奴が興隆してきますが、漢民族と比較的仲が良かった烏桓、そして徹底して漢民族に敵対した鮮卑は、東胡の系統を引いているとされました。やがて鮮卑からは前燕などの慕容氏、西秦の乞伏氏、北魏の拓跋氏、北周の宇文氏、など北朝に大きく影響を与えた氏族を出すことになります。本書では燕を築いた慕容氏、北魏第二代皇帝(明元帝)までの拓跋氏の歴史経緯について特に詳しく述べてあります。
 後書きにあるように、本書は史書に基づいて政権の流れを羅列した感じで、無味乾燥な感は否めませんが、ここまで詳しく述べている一般解説書もあまりないと思いますし、また全体として「鮮卑系の流れを追う」ということである意味すっきりしており、原典を読むよりは便利でしょう。索引、年表、系図付き。

「中国と古代東アジア世界 中華的世界と諸民族」
堀敏一岩波書店
 1993年刊。中国史の立場から見た古代東アジアの国際関係史です。古代から隋唐時代までの中国と北方諸民族、日本、朝鮮などとの関係を中心に描いています。専門家による過去幾多の研究成果をまとめたような形になっていて、丁寧に参考文献を挙げています。
 特に1,2章では中華思想の形成に関して論じられており、「中国」「中華」などの言葉の成立や周辺民族を含む天下国家の思想について簡単に把握することが出来ます。

『契丹国 遊牧の民キタイの王朝』
島田正郎東方書店 東方選書
 1993年刊。契丹国、それは五代十国時代に台頭し、大宋帝国と対立した耶律氏の国家です。後に遼を称しました。遼はそれまでの塞外民族と異なり、契丹族の民族性を主張し、所謂「征服王朝」の筆頭となりました。本書ではその契丹国に関して述べた本です。
 宋時代は北京周辺を遼に奪われたまま奪回できず、従来の漢や唐と様相を異にしていました。当時の中国は「大宋帝国の時代」ではなく、「遼と宋」の時代だったとも言えます。しかし文献の量の少なさなどから遼の研究や本は少ないため、本書のような一般向けに書かれた遼に関する本は貴重です。


[中国史研究成果書]
考古学・文物などなど

「龍の話 図像から解く謎」
林巳奈夫中公新書
 1993年刊。架空の動物でありながら、十二支の一つに入るほど中国人に長く親しまれ続けてきた龍。龍の文様は明確には漢時代にまで遡れますが、その原型は商周時代の青銅器に見ることが出来ます。本書ではいつの文様から「龍」と見ることが出来るのか、漢時代から順々に時代を遡り、多くの文物の文様を検討し、そこに込められた意味を探っていきます。
 著者は長い間、中国の古代文物に関する研究をなさってきた研究者であり、古代中国文物に興味のある人ならば必見ですね(^^)。
 ただし漢時代以降の検討はありません。
 私の勝手な感想は
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中国発掘物語、続中国発掘物語
陳舜臣講談社文庫
 中国考古学の成果が分かりやすくまとめてあります。中国は、たとえば「商(殷)の前に夏王朝は実在したか」とか「黄河文明に対する長江文明の新たな発見」とか、素人にも分かりやすい面白い未解決の問題がごろごろしており、これを読めば最近の研究成果から、将来への課題が手に取るように分かります。

中国古代再発見
貝塚茂樹岩波新書
 1979年刊。当時の新しい研究成果を基に中国古代について概説した本です。前述の陳先生の本の専門家版と言えるでしょう。

放送ライブラリー22「中国文明の原像」
宮川寅雄、関野雄、長広敏雄/編日本放送出版協会
 1978年刊。歴史はどの国もおしなべて面白いですが、考古学も含めた面白さに関しては中国史は他の国の歴史を圧倒すると思います。というのも「広い国なため、過去の都市や墓が捨てられたまま残っている」「文献が詳細なため、それとの対応が可能なことが多く、文献学と考古学との総合としての歴史学が期待できる」などの点があるためです。そんなわけで解放後の中国でも多くの成果が発掘され、衆目を驚かしてきましたが、本書は1978年に放送された中国の考古学成果に関する番組を収録したもので、中国考古学の日本の研究者達の座談会をベースにし、それまでの中国考古学の成果を概観しています。
 内容は座談会が主ですが、比較的まとまっていて、しかも各人の思い入れなどが感じられ、結構面白いです。私は浅学寡聞なため中国考古学の成果について、全時代を概観した本を読んだことがなく、またあるのか知りません。本書は古い本ですがそれまでを概観するのに良い感じでした。いずれ更に新しい概説書を読みたいですね♪

『石に刻まれた世界 画像石が語る古代中国の生活と思想』
林巳奈夫東方書店 東方選書
 1992年刊。中国史の古代の本を読んだことある人は、いかにも中国の古い時代の拓本で、人物や珍獣が書かれている絵を見たことがあるでしょう。漢の時代、墓に納める壁画には人々の来世の様子や願望などが描かれましたが、これらは画像石などと呼ばれて、当時の人々の生活や思想を窺うことが出来る貴重な文物となっています。とにかく見ていて無茶苦茶楽しい!この本では画像石について素人向けに分かりやすく、たくさん述べて在ります。
 もっとも画像石に描かれる後漢(東漢)前後の世界観は未だにはっきりしていないので,本書でも曖昧なことが多かったりして,あまり研究者らしいピシパシという感じの内容ではないですが,素人向けに書かれた肩の抜いたお喋りが思わず笑いを誘います。さあ、あなたもこれを読んで東京国立博物館へレッツゴー!(^^)


[中国史研究成果書]
制度などなど

古代中国の刑罰-髑髏が語るもの-
冨谷至中公新書
 1995年刊。中国には古代、入れ墨、鼻削ぎ、足切りの刑などがありました。しかしそれが漢の時代には主に労役刑にとって替わられていきます。この本ではどのようにしてそれらが変遷していったのかなど、春秋戦国、秦漢の刑罰について知ることが出来る本です。
 内容は一般の人にも比較的受け入れやすく丁寧に書いてあります。というか意図的に「専門書」に陥らないように書いています。また発掘された竹簡やその他の考古学的成果、文献などを豊富に照らし合わせてあり、研究対象が豊富な中国史の醍醐味を味わえます。もっともいろんな点で疑問ばかり残る感じも(^^;;)。
 私の勝手な感想は
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[未読]九品官人法の研究
宮崎市定中公文庫
 本当の専門書がこのように文庫化されると言うのは希有なことだそうです。ありがたや〜。
 というわけで中身は古本屋や大規模書店で売っているような完全たる専門書レベルの内容。下の本の「科挙」が生まれた経緯である「九品官人法」について氏の研究を大成した本です。
 やっぱり難しい〜、読書挫折中です(^^;)。でもこういう形でどんどん出版されて欲しいです。

唐の行政機構と官僚
礪波護中公文庫
 1998年刊。第一章は文人の変遷についての概説,第二章が唐時代の「県尉」「制誥」「中書舎人と給仕中」についての学術論文,第三章が唐の行政機構の概説になっています。
 第一章,三章は題記を知るのに概説として優れ,また第二章も量が多くないだけ有って,理解するのにそんなに困難ではない気がしました。「なるほど,専門家ってこういうのを研究するのか」みたいなのが文庫でお手軽に掴める本です。なお,本書では唐の詩人(白居易=白楽天とか)の官職の内容を明確にする意図で書かれたものなので,唐の詩人に興味のある方は是非読むことをお薦めします。
 雑想記記述予定。

科挙
宮崎市定中公新書
 うーむ、あの時代に、ペーパテストという実力(?)で地位を勝ち取る制度に感銘を受けた反面、なんか現代の時代にそっくりな部分があって、複雑な気持ちでした。

[未読]宦官
三田村泰助中公新書
 高校の時から、度々この本の評判を聞いた気がする。友人も持っている。でも私は未だ読まず。研究本は手が伸びにくいです(^^;)。


[中国史研究成果書]
宗教などなど

『道教』
アンリ・マスペロ著 川勝義雄訳東洋文庫
 原著1950年刊。1978年訳邦訳刊。本著はマスペロの中国宗教研究の遺稿集のうち、道教の部分の翻訳です。それまでまともに紹介されていなかった道教ですが、本原著が契機となって多くの道教研究が欧米で行われるようになりました。つまりは道教研究の「古典」とも言うべき本です。
 春秋戦国の道家から六朝時代にかけての道教の思想、変遷を原典の引用等を多数用いて概観しています。様々な道教の儀式、仏教導入の際の道教の役割、神秘的体験と道教との関係などなど、興味深いことが多いですが、如何せん「怪力乱神」の宗教であり、その紹介された道経の内容は荒唐無稽的なことが多くて理解が大変です(^^;;)。
 なお訳者の丁寧な原典付記により読者は漢文での記述を確認することが出来ます。

儒教とは何か
加地伸行中公新書
 1990年刊。「儒教は宗教である」ということを力説した,というより儒教の宗教性を強調した本。中国人の儒教に基づく死生観がよく分かり,儒教の流れが掴みやすくなっています。儒教を単なる政治学だと思っている人,にも関わらず中国には怪しい雰囲気(神秘思想)を感じている人は必見です。
 私の勝手な感想は
ここ

[未読]道教の神々
窪徳忠講談社学術文庫
 中国では今一つ感じなかったのですが、台湾に行ったとき、中国の民間宗教は道教なんだと強く感じました。とにかく台湾では廟がたくさんあり、そこで様々な神が祀られています。知識がないとわけわからんって感じですが、道教での神々はしばしば史実上の人物がなっているので歴史好きとしてもこれを知らないでいるのはもったいない!
 本書では道教で祀られる神々についてたくさん、そして結構詳しく紹介しています。ああ、この本があったら私の台湾旅行は、さらにもう少し楽しくなってたかも(^^)。
 台湾はもちろん、中国でも道教寺にまで行くつもりの時は必携の書物でしょう!

隋唐の仏教と国家
礪波護中公文庫
 1999年刊。前書に続く学術書文庫本化第二段。唐時代に仏教が政治とどのように関わってきたか、道教との争いがどのように行われてきたかを、先行する関係論文を検討、論駁することで解説しています。
 雑想記記述予定。


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