2005夏 東北ツーリング Vol.5

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2005/8/1(月) (東北3日目)

健康ランドの朝は早い。
6時過ぎには起きて、朝風呂に行く。
夜には見えなかった外の露天風呂の全容が明らかに。かなりのんびり露天風呂でくつろぐ。

風呂上がり、着替えてロビーのソファで牛乳を飲みながらボーッとしてたら、黒猫がゆうゆうとロビーを横切っていった・・。
こんなに自由度満点でいいのか?

ちょこっと今日のルートについて確認をしてから古墳の湯を後にする。
私は思うところあって、今日の後半は別行動かなぁ。

8時くらいに出発。
Azmk号とはここでひとまずお別れです。うまくいけば、夜に十和田湖で再会できるはず。See You!

古墳の湯を出発


久慈から内陸を目指す。
途中、道の駅やまがたで休憩。山形県ではなくて岩手県。山形村です。
体毛が発見されたという謎の動物(UMA)「ガタゴン」ってのがシンボルになってるみたい。ヒバゴンみたいなもんか。
ここでは「しおソフト」というソフトクリームを食う。んー、まずくはないが微妙。

ここを過ぎてしばらく走れば、平庭高原に着く。
国道281号沿いに白樺林。気分のいい道です。
ここは4人が各自で自由に走りましょうってことに。止まって写真を撮る人とか、走りながらムービー回す人とか。
でも、あっと言う間に通り過ぎてしまった。

平庭高原

平庭高原から下ったところにある「森のそば屋」に再集合した時には、まだ開店前(開店は10時)。腹も減ってないし、そばは食わない。
代わりに、現役でそば粉をひいているという水車を見せてもらう。
行った時は止まっていたけど、我々が行くと水門を開けてわざわざ回してくれた。
水車が回る時は、機関車のような音がするんやね。

さあ、出発というところでアクシデント其の2。
ヒロタさんのCBが右に倒れる。荷物満載により、スタンドを出しててもバイクが直立気味になってるのも要因か。
土の上でバイクだけが倒れたため、特にダメージはなかったみたいだけど、地面に落ちたヘルメットのシールドが外れるという被害が。
パーツが折れたりせずに、無事に元通りに戻せたから良かったけど(^^;。

その後は340号線を北上、九戸へ。
長興寺という寺には、樹齢1000年の大イチョウがあるというので見る。周囲9.2mの巨木。ほー。
巨木好きの私にはたまらんが、大イチョウはあちこちで見慣れているので、「○○神社の乳銀杏」くらいだな・・とか比較してしまう(笑)
保育園が隣接してて、チビっ子たちがプール遊びでキャーキャー言ってるのが楽しそう。

ここから、みんなと別れて私だけソロで走ることにした。
他の3名は、九戸ICから八戸自動車道に乗り、十和田方面に行くらしい。また高速大作戦ですね。
大湯ストーンサークルとかを見るんだと。
まー、気をつけてね〜。

395号

さて、ここからはソロ行動。ちと寂しいが、自由自在に動ける身軽さもある。
私はまず軽米町まで北上し、395号に乗る。
ごく個人的な理由なんだけど、さかのぼること十数年前、二十歳の私は本州縦断ソロツーリングの時に十和田湖から久慈市へ抜ける395号を、とても気分良く走った思い出があり、ぜひもう1度走ってみたかったのだ。
もちろん、思い出は美化されていることも折り込み済みだけど。
※当時はホンダVTZ250。VTZで395号を走った画像はHPのプロフィールのページにもあります。

オートバイで走る「気持ちのいい道」というのは、路面状況や風景もちろんだけど、その時の気候、天気、匂い、気分、走行状態(前後に車がいるかどうか等)・・っていうシチュエーションにかなり左右される。
信州の乗鞍スカイラインを初めて走った時は、真っ白のガスでなーんも楽しくなかったけど、次に走った時は、雲海も見えて何て気持ちいい道なんだろうと「好きな道トップ3」にランクインしたのだった。(他の2つは何な?とは聞かないのがルール)

395号は信号が少なく適度なカーブが続く田園のワインディングロード。元々、広域農道のような道は好きなんだけど、昔走った時には天気が良くて、木漏れ日が気持ちいい道だった。
今回は薄曇り。いい道だけど、普通といえば普通でちょっとがっかり。とは言うものの、念願がかなって良かった。

道の駅おおので昼食の赤鶏ラーメンを食う。
鶏と野菜のトッピングもたっぷりでうまいのだが、2つ隣で食ってたおばはんがタバコを吸っててイヤだった。
灰皿も置いてあるテーブルだから禁煙じゃないにしても、食事の席くらいは我慢できんのか(-_-;。
「おおの」という町は「一人一芸の町」というキャッチフレーズだった。特に一芸がない私は、今回はモノマネでいくかマジックでいくかドキドキしたが、特に芸を要求されることもなく無事に通過できた。

その後、結局久慈市のすぐ手前まで戻ってしまい、そこから太平洋側の45号線を北上。
やはりこの道は霧も出てきて涼しい。

岡谷稲荷神社

途中、岡谷稲荷神社に立ち寄る。
国道からはちょっと内陸に入る神社で、ツーリングマップルに「センノキ(ハリギリ)の大木がある」と書かれている所。
しかし、センノキはこれだろうなという木はあったのだけど、ビックリするほどの巨木ではなかったような…。
それより、隣接する公園にある株状の巨木(おそらくカツラ(桂)の木だと思われる)のほうが目を引いた(右画像)。

稲荷神社というだけあって、狛犬がキツネ。赤いほおかむりをしててなかなかかわいい。
境内の写真(左画像)で分かるように、船のイカリがまつられている。漁業の神様らしい。
だーれもいなくて、静かでのんびりした雰囲気が漂う、いい感じの神社。

  

1人だと、自由自在にルートを決めれられるのはいいですね。
やはり基本はソロライダーなのか。
おそらく夕方までに十和田湖に着けるエリア内にはいるはずだったので、私好みの広域農道チックな県道を繋いでいって、南郷村を経由し、国道454号線に乗る。

ツーリングマップルによると、どーも気になる「キリストの墓」と「上大石神ピラミッド」を見に行くことにした。
なんじゃろね、これは?

キリストの墓

どうやらこの新郷村の名所らしく、ちゃんと看板が出ている。
駐車場も遊歩道も整備されていて、トイレもある。
駐車場からちょっと歩いて階段を登ったところにある十字型の墓標が2つ。
こういう謎スポットはきらいじゃないが、ちょっとインパクトには欠けるかなぁという気もした。
せめてキリストさんが張り付いていたら・・。

上大石神ピラミッド

謎のスポットであるキリストの墓とセットで訪れたいのがピラミッド。・・・う〜ん、ナゾである。
ピラミッドの標識を曲がると、道はダートに。
固く締まったフラットダートなので、乗用車でも走れるような楽な道。
こんなところでニューセローのダート道デビューとなった。
登り口の看板には気付いてたけど、通り過ぎてしばらく走ってしまう。やっぱり何もなく、ただダートがずっと続いてただけだったので、数キロ走ったところで引き返す。そして、登り口の階段から登るのだ。
看板には「階段を登って200m」と書いていたけど、この道が案外大変。人がようやく1人通れるかという、つづら折りの獣道。
笹が生い茂ってるし、所々は急な傾斜になっていて、すぐに汗だくに。展望もゼロで周囲は薄暗く、夕方ということもあり、不安この上ない。
しかし、登り切ったところに巨石があり、そこからは展望が開けた。あ〜よかった。登った甲斐があった。
地図には「自然物か、または人工物なのか?」と書かれているが、まさに自然物なら不思議な感じ。少々人為的な匂いはするが・・。

下りも足を滑らさないように慎重に。

ニューセローのダートデビュー ピラミッドへ登る道。やぶこぎ。


道の駅しんごう

新郷村の国道454沿いにある道の駅でトイレ休憩。
ここから、合流地点である十和田湖までは遠くない。ゆっくり行っても1時間はかからない。
時刻は現在4時半。キャンプ場に着く時間としてはバッチリ。我ながら絶妙なタイムコントロールに惚れ惚れするわ(自画自賛)。

道の駅のトイレから出て案内看板などを見てたら、これから向かう方向からバイクが2台やってきて止まった。
荷物は積んでいないので、地元のライダーみたい。キック式セローとゼファー750の2人組の男性。
ちょっと軽く会釈など。
そうすると、向こうの方から声を掛けてきてくれた。

「グループで来てるんですか?」
「え?はい」(なんで分かるんだろ?)
「セローとSRとCB?]
「ええっ?!」 (すわ、超能力者?)

何が何やら分からず混乱している私に、「さっき徳島ナンバーの3台組に会って、ちょっと話をしたから」という。
なるほど〜、そういうことか。それにしても偶然ってすごい(゜o゜;)。

十和田湖の南に位置する発荷峠で会ったそうで、これから奥入瀬に向かうと言ってた、とのこと。
私の中では、他の3人はすっかり十和田に着いた後、奥入瀬を散策しているものと思ってたので、予想よりもずいぶんゆっくりしてるなあと意外に思ったのであった。
八戸のF原さん、T澤さん、どうもその節はお世話になりました。



時間的に、温泉に行ってからキャンプ場へ行った方がいいかと思ったので、昨夜からキャンプしているはずのフクに「温泉の場所を教えて」というメールを打っておいてから出発。

迷ヶ平

ここから先、スーパーもコンビニもないので、迷ヶ平(青森と秋田と県境付近)にあった売店のような土産物屋のような怪しいお店で夕食の買い出しをする。
一応、ちょっとだけカップ麺やパンも置いているのだが、こういう店にありがちなことに、ことごとく消費期限がlong long ago。
はて、今年って2004年だっけ?2005年だよね?と自問自答しながら食料を物色する。
かろうじて2005年式のカップ麺と、お土産用のロングライフっぽい「豆腐パン」なるものを購入。
レジに行くとおっちゃんが「これ、いくらだと書いてたかね?」と。ハァ?
二人で陳列棚まで見に行って、値段が書いてなかったので、おそらく隣に置いていた「味噌パン」と同じ値段であろうと二人で協議し、納得した上でその値段で交渉成立。いいかげんやな。
ついでに、キャンプへのお土産として桃を2個買う。
そろそろ薄暗くなってくる頃、十和田湖は目の前です。携帯は圏外です。

ホテル十和田荘

山を抜けて、湖畔まで出た。
ここで携帯を見ると、フクから返信があり「温泉はホテル十和田荘で入れる」とのこと。
”クルマ組も現在温泉にいるよ”、という内容だったけど、メールの時間をみるとちょっと前だったので、入れ違いくらいになるかなぁと思いつつ、どうせキャンプ場には誰もいないだろうと思って「宇樽部キャンプ場」の標識前を素通りし、ホテル十和田荘を目指す。
湖畔は狭いくねくね道。数台前で大型の観光バスが走ってて、ノロノロしか進まない・・。
すでに薄暗く、木々に覆われた山道は鬱蒼としてた。

そのうち、前から来る車はリベロだ!と思って両手を大の字に広げて合図を・・・・したら、近くに来たらフクのリベロではなく地元のオッサンのリベロだった。キャリアベースも付いてて似てたんだけどな。薄暗い道だったからな。間違えた。
頭をポリポリかいてごまかす。ヘルメットの上からでは頭がかけんけどなっ。

十和田荘について駐車場を一回りするも、見たことある車はなし。途中ですれ違ってもないしなぁ・・、はて?。
後から聞くところによると、風呂の後、さらに先に進んで夕食を食べていたらしい。

それにしても、十和田荘は立派で豪華な建物で、ちょっと場違いな気がした。
観光バスの団体客とか、ミニバンのファミリーとかが来るような感じのホテル(先入観)。
駐車場にいた職員のおじさんに、「ここって風呂だけでも入れますよね?」と一応訪ねると、「ええ、入れますよ。バイクは玄関のすぐ脇に停めればいいですよ。」と親切に教えてくれた。お〜、さすが、感じが良い。好感度アップです。(当然のことななろうけども)
入り口ではボーイさんが出迎えてくれるし、中に入ると仲居さん数人の列がお辞儀をしてくれて迎えてくれる。
すんません、場違いなライダーで・・。(いまだに恐縮してしまう貧乏性ライダーのわし)

広いフロントで料金500円を払うと、風呂の場所を教えてくれたんだけど、それがまた遠い。
通路をずぅーーーっと歩いていくのだ。途中、ホテルの中には滝があったりする。通り沿いには飲食店もいろいろある。
今日はわりと距離を走ったので、気持ちいいお湯でした。ほっかほか。

宇樽部キャンプ場

風呂から上がって出発準備をしてると、ピカッと光ってゴロゴロと雷が鳴り出した!ヤバっ。
ホテルの従業員たちも「おお〜っ」とか言ってる。
急いでキャンプ場へ戻ろう。
去年も泊まったキャンプ場、学生時代も泊まっているので、個人的には3度目。

今にも雨が降りそうなヤバい空でしたが、キャンプ場に戻ると他のバイク組3人も到着してて、テントを張りかけて慌てて撤収中、というところだった。
天気がヤバそうなのでバンガローを借りることにした、ということなので、検討0秒で迷いなく同意(笑)。
そのうち、案の定ポツポツと雨が・・。

ここのバンガローは妙に料金が安い。
キャンプ(持ちこみテント)の値段にプラス200円くらいでバンガローに泊まれる(4人の場合)。
しかし、このバンガローがくせ者。
窓が1個だけあるものの、むし暑くて暗くて空気もどんより籠もっていて変なにおいもして、しかも致命的なことに電気がない!
ランタンはみんな持っているとは言っても、室内でランタンを付けると暑いし危ないし・・。
この「独房」のようなバンガローに泊まるのはちょっと・・、というわけで、いったん荷物を運び込んだものの、ワンランク上の「ケビン」に格上げすることにした。こちらは電気がある(当然か)。
2段ベッドが2つあって、4人なら定員ピッタリ。しかも料金も200円アップとリーズナブルなのであった。
冷静に考えると、こちらもさほどいい環境ではないのかもしれないけど、最初のを見てただけに随分良く見えた。
一応、トイレと簡易シャワーと洗面台も付いてたけど、これはとても怪しい設備でした・・。

バイク組で、お湯を沸かしてそれぞれラーメンやら何やらの夕食。
東北ツーリングのために、キャンプ道具を一通り買い揃えたヒロタさんは、やっとそれらが活躍できる場となったのであった。

 タマの卵入りチキンラーメンはキャンプ飯の定番

 新兵器はグリル用の焼き網!ヒロタさんの鶏肉好きが発覚。


先に風呂に入ってきた私を除く、他のバイク組3人は、食後にフクの車を借りて風呂へ。
その間、留守番のクルマ組3人と私は湖畔でキャンピングチェアに腰掛けて、翌日の「ねぶた合流大作戦」のプランを練る。

N田さんは衣装レンタル&健康ランド宿泊という独自の結論をすでに導き出していたが、いまだ計画不安定なAzmkとフクは直前にホテルを取る作戦に出た。ねぶた期間中は青森市内の宿泊施設はすべて満室なんだけど、当日や前日はキャンセルがあるのか、ぽっかり空き室があるようで、2人とも難なく部屋の予約をゲット!やはり普段よりはちょっと高めの設定だったみたいだけど、会場からすぐ近くに宿泊所と駐車場が確保できたのは安心感があるでしょう。

最初は、「わしはねぶたには参加しない」と言ってたAzmkですが、「どうせなら参加したほうが絶対楽しいと思うぞ〜。衣装もそんなに高くないし、他のみんなは参加するし。」という私のプチ説得により、「おお?んー、そうかな。ほな参加しようか?」とあっさり心変わり。そうと決まれば話も早く、早めに青森市内に入り、その辺の商店街の店で衣装一式を買って合流、というプランがトントン拍子に進む。

風呂に行ってた3人が帰ってきてからは、クルマ組と別れてケビンに入り就寝。

結果的に、雷と雨がパラついたのは夕方の一瞬だけで、その後は星空も見えるキャンプ日和でした。
これなら全然テントも張れてた。
ちょっとタイミングが悪かったかな。ヒロタさんのテントデビューはまた持ち越しとなったのであった・・。残念。
神様が「まだ早いわ」と言ってるんでしょうかね。

本日の走行:286km


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