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久々のツーリングレポート
'98信州ツーリング その3 1998 8/30〜9/4  その1 その2 その3(ここ)




ソバにいてくれるだけで・・

長野県の蕎麦処といえば、開田高原と戸隠高原。
せっかく開田高原に行ってたのに、蕎麦を食べ忘れていた私は、ずいぶんと離れた戸隠高原へと向かったのでした。

ん?気が付けば、えらい遠くまで来てしまったものだな。
もうちょっと行けば新潟ぢゃんか〜。
最初の予定(あってないようなものだが)とは違ったものになったが、まあいつものことだな。
帰るのが大変そう。相変わらず、あまり深く考えていないよなぁ・・。


戸隠 迷走

地元民のすすめにより、今回は「戸隠奥社」をメインにする。
戸隠には過去のツーリングで行ったことがあり、戸隠キャンプ場でキャンプもしたことはあるのだが、「戸隠奥社」は行ったことなかった。
普通なら「戸隠バードライン」を通っていくところだが、あえて「浅川ループライン(だっけ?)」を通って、長野オリンピックの会場にもなっていた飯綱のスキー場などを見ながら戸隠へ。(ホントのことを言うと道に迷っただけだが)
お土産物屋などが並ぶ道を抜け、やがて戸隠奥社の参道入口に着く。天気は良い。


戸隠奥社

参道入口から奥社までは、ほぼ一直線の砂利道を1900m。もちろん徒歩である。
ほとんど平坦なのが有り難い。
きれいに整備された道は、砂利道とはいえ歩きやすく、両側には木々が繁って緑のトンネルという趣。
気分いいよ。


相当歩いたな、という頃、ほぼ中間地点(まだ〜?)の「四随神門」に着く。
ここからは、天然記念物にも指定されている素晴らしい杉の並木道。必見ですぞ!

見上げれば、天狗でも出てきそうな杉の巨木並木。
スターウォーズに出てくる惑星エンドアって感じ。クマが空飛ぶバイク乗ってドバーン。

高知県の「千本山」を思い出す。
あそこも杉の巨木並木があり、見上げると、頭に巻いた鉢巻きを落とすということから「鉢巻き落とし」と呼ばれているのだが、戸隠奥社の社叢(しゃそう)も見事な杉の大木。
ただ、千本山は登山道だったが、戸隠は一直線の遊歩道になってるので、印象は違う。

やっとのことで、奥社に到着したのだが、奥社のちょっと手前で工事をしていたのと、奥社の建物が新しめで、やや風格に欠けるってことで、ちょっとだけ興ざめ。

それでも、あの参道をずっと歩くだけでも行った甲斐があったかな。良かった。
歩いても歩いても残り距離が減らない気がしたが・・

(←写真は戸隠奥社参道の一部分)







やっと蕎麦にありつく

蕎麦屋は、ちょっと戻って「戸隠中社」の近くで。
実は、「中社」のほうが賑わっていて、お土産物店や宿も多い。
ここらの蕎麦屋の中では、どうやら有名らしい「うずら家」っていう店に入ることにする。
バイク旅の一人客だったので、(必要ないとは分かっていながらも)ちょっと恐縮しながら店に入ったのだが、店の人はとても親切で愛想良く、好印象。蕎麦のうんちくなどが書かれた本(なぜか店の人が席まで持ってきてくれた)などを「ふむふむ」と見ながら食べるざるそばは、さすがにうまかった。満足。

有料道路だった「戸隠バードライン」は、平成9年から無料になって「バードライン」になったらしい。
戸隠からの帰りに通ったのです。相変わらずいい道ですね。ここを走る時はいい天気だった。


さて?

これからどこへ行くのか決めなければならない。
とりあえず、家に帰らないといけないから、ちょっとでも四国に近い方へ向かおう。なんちゅう適当さ。

19号を南下、「白馬」って書かれている方に進む。 ん?一体私はどこへ行くんだぇ?
でも白馬には行かずに、大町市ってのを素通りして南へ。るん。

途中、「安曇野広域農道」っていうほうにフラフラと入って行く広域農道好きの私。
でもちょっと失敗。思いのほか、交通量が多い。
天気は悪くないのだが、雲が多くて山の眺めも良くなかった。ところで、ここはどこ?


キャンプ場の探し方

ガソリンスタンドに立ち寄る。
「ここの付近のキャンプ場ガイドはないですか?」と尋ねる。
「今は切らしているが、この先約10kmくらいのところにドライブインがあるから、そこにはある」との答え。
道の左側というのを確認して注意して進むと、7〜8kmのところに「道の駅」っぽいが道の駅ではない「案内所」を発見。距離は誤差の範囲か。そこの案内カウンターのようなところで、おっちゃんにキャンプ場を尋ねる。

簡単な案内図をもらい、いくつかのキャンプ地候補の所要時間や料金、道順などの詳しい説明を受ける。
その後、その場で電話をかける。候補地のひとつはちょっと利用料が高い。もうひとつは留守電だったが、予想の料金は同じような感じとみた。詳細を尋ねる時には、バイク+大人1人、テント持ち込みであることを告げること。できれば「1人用のテントで場所をとらない」という理由で値切る(関西ルール?)。これで成功したことが何度かある。

もちろん、キャンプ場じゃないところでもテントは張れる。たいていのキャンプ場は予約なしの飛び込みでもOK。
でも、やはり宿泊地が決まっているっていうのは、すごく安心感がある。
余談だが、「どこででも寝る」という人は、本人はワイルドなつもりかもしれないが、実は地元民や観光客などに知らず知らず迷惑をかけていたり、いい顔されなかったりという可能性も少なくはないので、私はあまり賛同しない。高額、設備良のオートキャンプ場は好きじゃないが、テントを張るなら、やはりちゃんとしたキャンプ場がいい。

今回は、ちょっと料金が高いが、温泉が近くにあるって理由で奈川村の「高ソメキャンプ場」に決めた。
さすがに料金が高いだけあって、広くて整備されてていいキャンプ場だった。管理もしっかりしてる。
シーズンオフなので空いている。でもシーズン中はファミリーのオートキャンプで混雑しそうなところ。空いてて良かった。


テント設営に一苦労

ハチに刺された左足の太ももが、パンパンに腫れ上がって、片足だけまるでスピードスケート選手シミズ状態。
痛みも熱もあり、しゃがむのが困難になっていたので、テントを設営するのにめちゃくちゃ苦労したよ。
ほんと、これで死んだらシャレにならなかった。
生きる事って、痛みに耐えることだったのね。うぅっ。
普通、こういう時って、病院に行った方がいいのやろか?


温泉に行く♪

それでもめげずに、テントを設営しておいて、早速バイクで4〜5分の温泉「リフレイン奈川」に出かけるのだ〜。
露天や打たせ湯、サウナなどもある温泉。空いていて、のんびりでき、なかなか良かった。500円。
でも、温泉の中は階段で上に行ったり下に行ったりしなければならなくて、目が悪い私はおっかなびっくり。

温泉で時間がつぶせるかと思ったが、午後7時半くらいに閉まるとのこと。時間つぶしにはならないな。
そこで今後の予定の都合もあり、実家に電話を入れると、「どうしても明日帰ってこい」という。
げげげ。仕事かい。

ちょっぴりブルーになりつつも、またまた少し早めに寝る。




無理は承知の上

距離は長いぞ。500kmくらいはあるかな。   ・・・・。  げー。
長距離の一気走行を自慢する人もいるけど、私の場合は、ご存じのようにのんびり派。
普通、この距離なら2日間に分けるね。

午前8時半に出発。
野麦峠を抜けて、高山市へ。
高山市からは「飛騨せせらぎ街道」なんかを通っちゃったりして。全然最短距離で帰らない私。

でもこの「せせらぎ街道」は、交通量も少なくて、快適な2車線道路。
どちらかというと、オンロードバイクのほうが楽しめそうな道でしたが、オフはオンも兼ねるってわけで、なかなか気分良く距離は伸びていったのでありました。オススメの道です。
道中は、あまり民家や建物もないんだけど、適度に「道の駅」のようなところがあり、休憩を兼ねて、みたらし団子を食ったり、ソフトクリームを食ったり、お土産の試食をつまみ食いしながら、南を目指して走る。

そのうち、ホントに帰らなくちゃという気分になり、「東海北陸自動車道」に乗る。でも、これって名神高速につながってないんだよねぇ。もうすぐ繋がりそうな雰囲気はありましたが。
「一宮」というところで、いったん下の道に降りて、名神高速に乗り直すのですが、ここで一案。
帰り着くのは夜になるはずだったので、念のためそこらの店で「反射たすき(¥500)」を買う。これを荷物の後ろに付けておくと、後続車からの視認性がアップして、少しは安全になるんじゃないかと思ったのだが、どうか?


迷走

名神高速道路は、たんたんたんたんと。
セローは高速道路は苦手なんだけど、でもやっぱり下の道よりは距離が稼げるし早いのだ。
定期的にSAやPAがあるのも有り難い。ちょいちょいとつまみ食いを楽しみながら、鼻歌混じり(鼻水混じり)のハイウエイ。

恥ずかしい話だが、やっぱりというか何というか、大阪に入ると分岐が激しくて道を誤ってしまった。
いったん高速を降りて、乗り直すことにしたのだが、いったいどうなってんだ?一体ここはどこ?
都会はキライ。

道を尋ねようと立ち止まり、手頃な場所にあったポルノショップで道を尋ねる。
おぉ、分かったぞ!帰れそうだ。おじさんありがとう。
おかげで、無事に神戸鳴門ルートに繋がる高速道に乗り直すことができた。
後から思えば、お礼に何か買ってあげればよかったかな。


神戸明石鳴門ルート

そのうち、「徳島」という看板が出てきた。ここからはまだまだ遠いのだが、帰ってきたのだなっていう実感。
明石大橋を渡る頃には、日は落ちてあたりは暗くなってて、明石大橋はライトアップされてた。

ところで、反射する帯は役に立っているのであろうか?
夜の高速道路をバイクで走る機会って少ないから、慎重に。

思いのほか縦に長い淡路島を黙々と走り抜け、大鳴門橋を渡ると、そこはもう四国の徳島。
走り慣れた国道11号線を走り、自宅を目指す。
いつもの通勤路。人によっては会社からの帰宅途中の時間帯かな。いきなり日常に戻される気分だよ。
結局、最終日の走行距離は、のんびり走って550kmを越えた。



終わりゆく夏です

今回も無事に帰宅。ハチに刺された以外は。
ツーリングは、玄関を入って「ただいま」が終わりという。自宅近くのほうが油断して事故しやすいから気をつけねば。

「帰るべきところに無事に帰ってくるバイク乗りが、一番うまいバイク乗り」という言葉が好きだ。
というか、いつもツーリングの時に、心に刻んでいる言葉。
どんなにテクニックや知識や経験があっても、どんなに速く走ることができても、事故を起こしたり、怪我をしたり(させたり)、命を落としたり、誰かに迷惑かけたり、誰かを悲しませたりするライダーはダメだと思うのだ。
いや、自分がヘタで遅いから自己弁護っていうわけでもないけど・・(少しあるが)。

休みの日数のわりには、いろんな都合で日程が限られていたため、行きそびれた所もたくさんある。
人によっては、「あそこまで行ったのに、どうして○○へ行かなかった?(見なかった、しなかった、食べなかった・・)」などと言われることがあるのだが、それは「一度行ったら満足」という人の発想だな。

個人的には、「また、いつか今度」というのを残しておいたほうが面白いと思うし、行けば行くほど、知れば知るほど、興味がわいてくるってこともある。だから、見逃したことも多いけど、それによる悔いってのは、不思議なほどないのだ。
いつになるか分からなくても、この先の未来へ目を向けるってことは、なんとなく前向きな気がするっちゅーもんじゃ。

ってなわけで、またいつか、訪れることもあるでしょう。
その時には、さらに素敵な時間が過ごせるといいのですが。 (おーわーり)



後日談:
夜、帰宅して風呂に入ってすぐに就寝。翌日は朝から肉体労働。
おぉ、我ながら意外とタフだな、とか思いきや、夜にはしっかり熱を出してしまった。どうだ、弱いだろう!


ツーリングデータ

信州ツーリング:1998/8/30〜9/4 (5泊6日)

総走行距離 1506.5km
総費用 66541円
バイク セロー225W 96LTD
メーター 11135.6〜12642.1 km

8/30(日) 家〜滋賀 小豆ヶ浜C 254.2km
8/31(月) 滋賀〜開田高原 ロッジ上天気 283.2km
9/1(火) 開田高原で釣り ロッジ上天気 0km
9/2(水) 開田高原〜須坂 219.0km
9/3(木) 須坂〜奈川 高ソメC 181.7km
9/4(金) 奈川〜家 553.8km




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