2005GW 隠岐ツーリング レポートVol.2

5/1(日) 雨(T_T)

2日目。
朝、目覚めてテントからはい出ると、空はどんより曇り。
まあ天気予報では「降水確率100%(!)」ってことだから、まだ降ってないだけましか。

昨夜買い込んでおいたパンを食べつつテントの撤収。
で、荷物を積み込んでいる途中から、早くもパラパラと雨が降り始めた。
あちゃ〜〜。
バタバタしながらパッキング+荷物に防水カバー装着。
カッパズボンとブーツカバーも装着。これで万全。

それにしても、そこからまる1日中、雨がやむことなく降り続くとは。。。


まずは、境水道大橋を越え、フェリー乗り場である七類港へ向かう。
日曜だから島へ着いてもガソリンスタンドが開いてるかどうか不安だったので、港へ行く前に満タンにしておく。
七類港へは余裕の時間で到着。
フェリーの出港は9時だけど、切符の販売は8時から。まだちょっと時間があったので待つ。
窓口が開くといきなり長蛇の列。
バイクの場合、乗船名簿だけ書いて、窓口で「バイク○○ccでーす」と伝えるのだ。
そしたら、バイクに取り付ける荷札をくれる。
料金は二等客室2530円とバイク代3780円で合計6310円。

大きな朝の用事のため個室に入っていたタマは、窓口開放の時に列に並べず、後から並ぶ。
しかし、バイク用の手荷物切符は持たず、旅客切符だけ持って「???」という顔で戻ってきた。
「何やっとんじゃゴラァ。ちゃんと買い方教えたやんけぇ。列に並び直せぇぇ!」
・・って、ヒ□タさんが言っていましたよ。
「ヒエェェ、ちゃんと窓口でバイクって言ったのにぃぃ」
と、半べそで列の最後尾に並び直すイケてないタマ。


なんだかんだで時間の余裕はないので、乗船待ち場所まで行ったらすぐに乗り込み開始。
乗る船は「フェリーおき」。
2等船室は結構混んでたけど、何とか場所を確保してゴロ寝。
ちなみに毛布貸し出しは30円。

隠岐までは2時間20分なので、ちょっと寝てる間にすぐ着いてしまう。
まだお昼前ですぜ。
下船準備のアナウンスがあり、客室でレインパンツやブーツカバーの完全防備をすませて車両甲板へ。

島後の西郷港へ、いざ下船。



上陸

雨です。
ちょうど昼時だから、いきなり西郷港近くで昼食をとる。
・・・のはいいんだけど、いきなり道も間違う。。。先頭吉住、だめパーンチ。
Uターンして、元の港に戻って、ちょっと地図を確認して、通り過ぎて、またUターンして、鍋国というお店に入った。
駐車場がないようだったので、仕方なく雨の中の路駐。

ずぶ濡れだったのでちょっと気が引けたが、お店の人ごめんなさい。バイクの宿命です。
タマはぞうきん兼フェイルタオルでライディングスーツの水滴をちゃんと拭き取ってから店に入ってきた。礼儀正しいな、感心感心。

ここでは私は焼飯茶漬けを注文。
焼飯と言ってもチャーハンではなく、焼きおにぎりの表面に味噌を塗ったものが2個入った所にもみじおろしやネギ、ゴマなどで風味を加えたお茶漬けだ。島民に愛用されてきたものらしい。
わりと安くてうまかった。

雨は相変わらず降り続いているので、いったん隠岐ビューポートホテルの軒下に入る。
このホテルは1Fが観光案内所も兼ねており、また2Fは「隠岐自然館」という資料館になっている。

今日は1日中雨がやむ見込みはなく、すでに寒さで震えている我々なので、無理をせず宿を探すことにした。
観光案内所のパンフで適当にチョイスして電話した民宿が予約OK。
これでまずは一安心。

ってなわけで、まずは2Fの隠岐自然館を見学する。
入場料は350円。客は我々3人のみだった。
隠岐の魚や動物、植物、貝などが展示されている。剥製もあれば生きたヤツもいる。
個人的には、リュウグウノツカイの壁画イラストが恐いのでオススメです。


自然館を出て、正直みんなあまり走りたくなさそうだったけど、とりあえず雨の日でも見えそうな巨木を見に、ちょっとだけツーリングすることに。

まずは西郷港から比較的近い、玉若酢命神社の八百杉。
国の天然記念物にも指定されている樹齢2千年以上の立派な杉なんですけど。
いかんせん雨・・。
「あぁ、これね」といった感じで見て、一応雨をよけつつ写真を1枚だけ撮って。
ほんとはすごいんだけど。
「さあ、次・・」。

八百杉八百杉


はい、次は乳房杉(ちちすぎ)です。ちちち、ちちすぎです。
看板が出ているだろうと思ったけど、意外にあまり出てなくて、ちょっと不安になりつつもくねくね山道をひたすら走る。先頭は広田さん。

思いのほか道が悪く、普段でもオンロードバイクはちょっと苦労しそうな荒れた山道。
さらに雨が降っている上、道路に落石や水たまりがあったり、濁った水が路上を流れていたりする。
しかも、行けども行けども看板はなく・・。

そのうち、やっと看板を発見。
ここから乳房杉までは200mと書いてある。すぐじゃん。
しかし、実際はもうちょっと距離があった感じ。
道ばたに小さな鳥居があって、やっとそこにあると気付いた。

ここは、8年前の1997年に1人でやってきて、かなり感動した場所。
怪しげなシダ類の植物が生い茂り、「ホー」とか「ギャー」とか謎の鳥か小動物の鳴き声などがして、それでいて人の気配が全く感じられない静けさで、しばらくここにいたっけ。。。
人によっては、屋久島の屋久杉よりも神秘的で感動したという方もいらっしゃるそうです。

乳房杉乳房杉

しかーし、今は雨。
カメラを取り出しても、生活防水ですらない私のデジカメはまだ新しいので水滴を付けたくなくて、おそるおそる雨をカバーしつつ1枚だけ。
やっぱこういう時は防水のカメラがいいなぁと思う。

その時、広田さんの手に異変が。
黒の皮グローブで雨の中を走行してきた手は、皮革の黒さで染まって真っ黒!!
わはははは、これはすごい。コノ人ハ、ナニ人デスカ?

手が黒い手が黒いよー


さあっ、次。
「トカゲ岩」に向かいます。
分岐から林道を5km。たしか、以前来た時は一部ダートがあったはず。
そのことをオンロードバイクの2人に伝えると、ちょっと躊躇していたけど、まあ行けるところまで行ってみようってことで向かってみる。
全舗装でした。
しかし、葉っぱが路面にいっぱい落ちていて、それを踏むと滑りそうで恐い。
っつーか先頭を行く広田さんは実際ズリーッと滑って斜めになりつつ、何とか立て直してセーフ!
というデンジャラスな出来事もありながら、なんとか駐車場に到着。

「コケるかと思った」とは本人の談。
「見ててコケるかと思った」とはタマ談。
「見てなかった」とは私の談。

でも、コケそうだった広田さん、先頭を走る利で、ウサギを目撃したらしい。
いいな。オキウサギ。

トカゲ岩展望台の駐車場に無事到着。
展望台へは徒歩で100mほど登る。
で、到着。

ん???
あれっ?
何もないんですけど。

看板はありますね。
「前方に見えるトカゲ岩は、どうたらこうたら・・」という説明書きがむなしい・・。
ハァ?どこにそんなものが?

ガスってて、本来トカゲ岩が見える場所は真っ白。何も見えない。
がっっっかりしてトボトボ下る3名の濡れねずみ。

そして気落ちするあまり、広田さんの手はさらに悲惨なほど真っ黒に!

手が真っ黒だよーガイジン?

トカゲ岩展望所への遊歩道で、沢ガニと巨大ナメクジを見ました。収穫はそれくらい。
相変わらず雨は降り続いております。
さっさと帰りましょ。

トカゲ岩の駐車場雨は降り続いている


隠岐、島後の三大巨木の残り1つ、「かぶら杉」を通るルートで西郷に帰る。
かぶら杉は道のすぐ脇にドドーンとそびえ立っている。
ほんとは結構すごい巨木(というか奇木)なんです。こんな変な木、見たことない。

もはやずぶ濡れだし寒いし早く帰りたいし風邪ひいてるし、ちょっと止まって見て終わり。
私は前にもじっくり見てるし。
風邪ひきさんの私は、この時点で生気を失っており、死相が出ていたそうです(タマ談)。


そういうわけで、午後4時半頃には無事に西郷に戻りました。
もはやすっかり我々のベース基地となった隠岐ビューポートホテルの軒下で、民宿の位置を確認。
すぐに分かったんだけど、パッと見は”民家”。
看板がなければ民宿とは気付かないかも・・。

民宿「二見館」は、建物はちょっと年数が経ってそうだけど、おかみさんは親切で、全身ずぶ濡れの我々ライダー3人を快く迎えてくれた。
しかも、カッパやレインパンツ、ブーツカバー、荷物のカバーなど、濡れたものだらけ。
「濡れたものを干すところはないですか?」と相談すると、濡れた物を入れるカゴも貸してくれて、本来割り当てられていた部屋を変更し、屋根付き物干し台に通じている部屋(2F)を案内してくれた。これは有り難いです。

濡れたものを物干し竿に干し、着替えをしてやっと落ち着いた。
シャツも首もとや手首近くは濡れていた。
部屋には熱いお茶と饅頭が置かれてたので、早速頂いて一息つく。

風呂はさすがに民家バージョンなので、1人ずつ順番に入って、さらにホッと一息。
そのうち食事の連絡があって下に降りる。

夕食は豪華でビールも注文。
うひゃー、やっぱ宿を取って正解ですなぁ。
まあこんな雨の日にキャンプするこたぁないでしょうけど。

特に地元の天然ノリを巻いた”バクダンおにぎり”は美味!
カニやサザエや煮魚や刺身、みそ汁もおいしかったっす〜。

大満足で腹一杯になって部屋に戻り、翌日のルートについてチョー適当に確認して、テレビの天気予報で晴れるらしいというのが当たることを祈りつつ、布団で就寝。


本日の走行距離:68.0km

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