2月5日 月曜日 晴れ


朝起きて天候を見る。雪&ガスだ。今日もかという感じで朝食に行く。外は真っ白だ。また出発が延びるのかなと思いのんびりと着替えをしていたら、段々とガスが晴れてきた。雪も小降りになり太陽も出てきた。ホテルのすぐ下にあるリフト3Vallees1に乗る頃には完全に晴れ。小さな雪がパラついているが気にならない程度だ。やっと周りの山々がどうなっているか確認できた。

3Vallees2に乗り継いでMont de Pecletのちょい下につくと、素晴らしい景色だった。モンブランやティーニュにあるグランモットを見ることができた。下界に雲らしきものがあってモンブランの下半分は隠れているが、十分過ぎる景色だ。

Col de La Chambreに降りる。最初が岩と人で横滑べりを余儀なくされたが、コースが広くなってくると、かなりスピードを出して滑べることができた。気のせいか全体の速度が速い。どれぐらい滑べったのかよくわからないが、リフトとゴンドラの乗り場に到着。ここでPlan des Mainsに乗る。リフトの下は岩だらけのオフピステだ。いくつか滑べった後も見られる。ボーダーの外人さんがリフトの真下に立っていたので、「ボンジュール」と挨拶をする。残念ながら滑べり降りるところは見れなかったが、後ろに乗っていた人に聞いたところ、それなりに上手だったそうだ。
Col de La Chambreの入口

ここからモッタレを目指してロングクルージング。広くて斜面変化のある楽しい斜面をカッ飛ばす。最高に気持ちいい。さっきの全体の速度が速いというのは気のせいではなかった。みんな思いっきり飛ばしています。今回の女性陣は5人だったけど、関口姉妹はスゲー速いので問題ない。問題は我々の連れの二人だけど、あのスピードは辛くなかっただろうか?

モッタレに近付くにつれてアイスバーン&岩が見え始める。避けるように努力しながら降りるが、嫌な音はやまない。モッタレを通り抜けてメリベルへ向かう。広い緩斜面で板が走らない人は苦労しただろう。私の板はワックスがまだ効いているらしく良く滑べっていた。

メリベルに到着。モッタレもそうだが、この辺の建物は外装に使われる材料が条例かなんかで決まっていて、みんな同じ色の壁になっていて非常に美しい。この辺りはホテルというより小さなロッジが集まっているといった感じで、バルトランスやレ・メニュイルとは趣が違う。こういうところに宿泊するのもいいかもしんない。

Burgin Saulireでクーシュベル方面に一気に登る。ゴンドラの中にみかんの食べかけが放置してあって凍っていた。日本のみかんによく似ていたが気のせいだろうか。途中、中間駅で降りてしまって慌てて乗り直したが、無事Saulireに到着。ちなみに2738m。ピーカンで周りはダイヤモンドダストが舞っている。すぐそこにグランモットが見える。ティーニュが近いことが実感できる。
Saulire

ダイヤモンドダストの中のCreuxを滑べり降りる。凄い景色だ。周囲が全て光輝いている。写真に撮れないのが残念だ。途中、ピステ横の深雪に入っていく。斜度がもの凄い。途中、関口(妹)が転倒し、サングラスをそこに置いたまま降りてしまったが、元気に歩いて登り無事発見していた。

そのまま、ピステ横を滑べり降りていく。斜度はさほどないのでさっきよりは随分楽だ。しかし、みんな速い。多少のギャップは飛ぶようにクリアしていく。ピステに出ても速度は変わらず、Aiguille du Fruitの乗り場まで直行。乗る直前にリフトが故障。私たちの乗る椅子が調子悪いようだった。右側が崖になっていて非常に恐いリフトであった。崖の向うに恐そうなコースが見えたけど、あれを滑べるんじゃないよなあ。

このリフトは向かいにある山Aiguille du Fruit(3051m)の名前をとっているようだ。結構ユニークな形をしているので覚え易い山だ。向かいに見える斜面はもの凄いコブ斜面だった。斜度もかなりあるようだ。さらにその横には広大なオフピステが広がっていて、強者どもが滑べり降りた跡が何本もついている。なんでも専門のオフピステガイドがいないと危険だそうだ。特に今年のように雪が少ない年は岩が出ている箇所が多い。
Aiguille du Fruit(3051m)

リフトから見えた厳しいコースではなくて、反対側のbd lac creuxの方を降りることになった。途中でコースが狭くなり90°ターンしていた。ガイドが教えていてくれなければ、そのままダイブしてしまいそうなところであった。もちろん柵もネットもない。

しばらく滑べると、クーシュベルの空港が見えてきた。私はあの空港だけには降りたくない。滑走路の途中に坂があるのだ。着陸の時は坂を登って減速し、離陸の時には坂を下って加速するらしい。もちろんその先はただの森。恐ろし過ぎる。この空港の横のレストランで昼食をとる。ああ、やっと休憩だ。

いろいろと悩んだが、明美ちゃんと詠子ちゃんがラザニアを食べると聞いて、牛のフィレ肉を食べることにする。ちょいと高め(約2,000円)だがガイドがおいしいと勧めていた。途中、焼き方やペッパーをどうするか聞かれたが、レアのYeah!で通じた(笑) ちょっと他のメニューよりも出てくるのが遅かったが、なかなか美味しかった。ペッパーが丸い粒のまま大量にのっかってきたのにはちょっと驚いた。

ラザニアも美味しかったし、付け合わせのベークドポテト?もなかなかの味だった。ただ、スパゲティボロネーゼはハズレだったようだ。ここでトイレに行ったのだが、男子トイレのドアがわからずに苦労してしまった。いままではアイコンが付いていたのでよかったのだが、ここではフランス語で書いてあるだけだ。HOMME(オム)というのが男性という意味なので覚えておこう。ちなみに女性はFEMMEだったと思う。

食後、外のテラスから空港を見学する。なにやら金持ちそうな女性が飛行機の辺りをうろうろしている。山本(奥)さんが女性が持っている鞄を見てなにやら叫び始める。それを聞いた明美ちゃんも熱心に観察を始めてしまった。なにやら50万だかするバックだそうだが、私には何なのか見当もつかない。
クーシュベル空港

ここからクーシュベルまで緩斜面を滑べっていく。途中、ロッジ風の高級ホテルの前を通る。クーシュベルの町に到着。なにやら馬車とかあるぞ。辺りを見回すが、毛皮のコートに犬を連れた人は見つけることができなかった。おかしい、いると聞いていたんだが(笑)

そのまま町を通り過ぎて下に滑べり、Plantreyに乗る。この辺りは若干ガスが出ている。右に向かって降りていき、再びクーシュベルの町に到着。ここから、Verdonsというゴンドラに乗り一つ目の中間駅でSaulireというロープウェイに乗り換える。このロープウェイはその名の通りSaulireまで登っていく。

朝はcreux方面に降りていったが、今回はそのまま通り過ぎてモッタレ方面に降りる。別れ道辺りが凄い混雑している。混雑を通り抜けてChamoisを降りる。この辺りで若干視界が悪くなる。そのまま左へ抜けていってモッタレの正面に出る。西日の当たる斜面で人も多かったが、どうにかPlattieres 1 et 2の乗り口に到着。

2つ目の中間駅で降りると、そこは朝乗ったPlan des Mainsの降り口だった。ここからCote Bruneの乗り場までちょっと滑べる。岩がたくさん出ていた。日陰で凄い寒いCote Bruneに乗ってMont de La Chambre(2850m)に上がる。CoteBruneに乗れさえすればバルトランスには帰れるので、バルトランスに帰る際の目標に使うといいだろう。そのままMont de La Chambreというコースを滑べり降りる。

途中でバルトランス方面に左折。ここでかんじき軍団に出会う。みんなかんじき履いて一列になって黙々と歩いている集団だ。いわゆるスノートレッキングという奴だろうけど、みんな黙って歩いている姿はちょっと変だ。楽しそうに話しながらだったらわかるのだけど。ここではダイアモンドダストに虹も出ていて奇麗だった。

かんじき軍団を追い抜いてバルトランスの町に滑り込む。途中道を越える時に板を外したが、そのままCascadeまで滑べり降りる。Cascadeを降りて左に回り込みながらホテルに到着。長い道のりだった。

この日の夜も私は寝ていた。柳田さんはガイドと一緒にホテルのバーで夜遅くまで飲んでいたそうだ。明日は一緒に外に飲みに行くと約束した。


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