[ 16945 ] 迷惑メール(spam)撲滅私的調査会 HTML化ログ |
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ID-code:w6SZ3BprNCg(本記事は投稿者自身により04/06-17:00に修正されました)
1■現在発生している悪マニでのトラブル
御存知の方もおられるでしょうが、
「悪徳商法?マニアックス」(悪マニ)
http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/index.html
という悪徳商法告発・情報交換サイトがあり、個人が運営する
その手のサイトとしてはネット上でかなり有名です。
その管理者さんは今まで匿名で活動してきていたのですが、
その代わり(?)といってはなんですが、
ネット上のトラブル問題で有名な弁護士さん(数名?)との
かなり密接なコネクションがあるようでして、
おそらくその為もあるのだと思うのですけど
一応は真っ当な悪徳商法告発系サイトとして高い認知度を得ています。
たとえばインターネットホットライン協議会でも
参考になるサイトとして挙げられています。
http://www.iajapan.org/hotline/faq_link.html
さて悪マニですが、サイトの性質上、
少々のトラブルは今までもあったと思うのですが
このたび、かなり大きなトラブルに発展しています。
それに伴い、支える会が発足したようです。
悪マニBeyond氏と一緒にウェディング問題を考える会
http://www.makani.to/wedding/index.html
すなわち、アポイントメント商法の疑いを持ちながらも
一応、真っ当な会社として活動する企業某が、
上記の悪マニにおいて自社の様々なトラブルが
情報交換されていることに抗議し、
各種の圧力活動を行ってきた他、管理人氏を刑事、民事にて告発しました。
現在までこの業者が行ってきた悪マニへの抗議行動は以下のような
ものが確認されています。
−−−−
A●悪マニおよび掲示板が運営しているISP、ホスティングに情報開示
(まあこれは当たり前)
B●googleに名誉毀損を抗議し、その結果「悪徳商法」で検索しても
「悪マニ」サイトが出力されないようになった。
これについてであるが、
google自体の信頼性に関係する「検索spam」の問題でならともかく、、
名誉毀損等の問題すなわちサイト自体の違法性の判断で
googleが検索結果を恣意的に操作することは、
それまで十分に知られておらず、
ましてや名誉毀損などの微妙な場合にも
対応することが確認されたのは(日本ではおそらく)初めてである。
このようなことはgoogleのポリシーでは全く触れておらず、
「恣意的な操作をしない」のがむしろgoogleの公正さの象徴として
イメージされていた。
なお、上のような恣意的操作による特定サイトの除外は
「google八分」と言われるようになってきている。
ちなみに皮肉なことに、問題の業者は「検索エンジンスパム」を
実行していることがほぼ明らかにもかかわらず、
googleはそれには(現在)対処していないっぽい。
C●ユニークな検索システム、ウェブログシステムを提供し
利用者が多い(ってよくしらんのだが)
「はてな」
http://www.hatena.ne.jp/
においてその業者について、問題性を指摘する定義がされていたのが
その業者の抗議で削除。
更にはその業者について述べる個人の書き込みなどへの
削除要請などが相次いでいる模様。
(ちなみに、はてなの提供会社は京都)
D●悪マニ管理人を告発し、その結果、警察が動いて掲示板のサーバを押収した。
ただし管理人自身は現在のところ逮捕はされていない。
さて実は今回のその業者は
過去に警察との怪しい関係があって、その絡みの件で
その会社の社長と、京都五条警察署の警察官が
1999年に贈賄・収賄により逮捕されている。
http://web.archive.org/web/20010710190555/www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/99jan/21/06.html
(アーカイブの京都新聞より)
今回の件でサーバを押収するのに動いた警察は奇しくも五条警察署であった。
−−−−
今回のトラブルの特徴は、件の業者は、
かなりなりふり構わず徹底的にあらゆる方面から
悪マニとその管理人に各種圧力と法的手段に出ようとしていることです。
特に私が気になるのは、単に法的手段一直線ではなく、
法的手段に行くことをちらつかせることで
「はてな」や「google」にも強い圧力をかけ、
そこから自社の悪評と、その悪評を追求する輩を
追い出そうとしている点と言えましょう。
ネット上の告発行為に関しては、
東芝クレーマー事件を筆頭として、
名誉毀損などの問題と連携しながらいくつか
騒動を起こしてきました。
その点では珍しくはないともいえるのですが
今回の場合、単に告発者とその関係するISPだけではなく、
googleや「はてな」など、
その問題に関する情報が流れるサイトも大きく巻き込み、
しかもそれらを「告発された側」が
実際に動かしてしまっているところが大きな特徴と言えます。
これ以上書くまでもないでしょう。
今まで、antispamサイトは
spamを行ってきた業者に対して数々の実質的な
「告発行為」
を行ってきています。そのようなspamへの抗議に対し、
spammer側がgoogleやISP各所に圧力をかけ始めたら...
2■私が告発サイトに思うこと−匿名性への嫌悪
私はネット上の告発行為について、どんな場合であっても
肯定的に思っているわけではありません。
特に私は、ネット上の匿名一般の風潮を
個人的に以前から嫌悪しておりまして、
参考:「インターネットの快適性と実名主義」
http://antispam.stakasaki.net/mythinking.html#shiming
告発系サイトでは得てして匿名性を最大限に利用しますから
感情的にどうもすんなり受け入れられません。
spamでは「悪徳商法」と結びつきやすく、
私自身のspamの問題を扱うときにそのことを利用してきましたが
・電子メール広告社spamの場合
http://antispam.stakasaki.net/tokubetu/sizimimomo.html#wenti5
・メルアド企画spamの場合
http://antispam.stakasaki.net/tokubetu/melad1-j.html
それでもあくまで全面的にそれらを出さなかった、
突っ込んで追求しなかった、
あるいは積極的に悪徳商法告発サイトと連携しなかったのは
上記のような「匿名性での告発」に対する、違和感が一つの理由でした。
3■だが今回の件では....
しかしながら2節を読んでいただけば分かるように、
今回の問題は簡単には見過ごせない状況になっています。
すなわち
・問題の業者は過去に逮捕者を出したり、問題的な商法の疑いを
かけられている業者すなわち少ない情報を得た限りでも
「告発ないしは情報交換が必要そうなサイト」にもかかわらず、
告発者側が訴えられていると言うこと。
・しかも法的な手段だけではなく、
ネット上でそれらの情報を扱うことすら出来ないような
圧力がかけられていること
・その結果、今後、悪徳商法への告発、情報交換サイトの
動向に大きな影響を与える可能性があること。
・spam問題は悪徳商法よりも「悪質度が低い」と一般的には
認識されているだろう。
悪徳商法に関する情報交換、
告発ですらネット上で認められないのなら、
spam問題に関しては一層、情報交換、告発、抗議などをするのが
認められない風潮になる危険性があること。
以上のように感じています。
具体的な別な場合の例を挙げると、
例えば個人情報漏洩に関する情報交換が挙げられます。
すなわち先日起こった
ファミマ会員の個人情報漏洩に伴う架空請求問題の発生では、
ネット上の情報交換を契機に指摘され、
それらに基づきファミマが大規模に調査して、
ようやく「漏れたということ事実」が明らかになりました。
もしこれが不誠実な会社であれば、
上記のような情報交換がされていた場合、名誉毀損で
圧力をかけ、もみ消す行為に走るのではないでしょうか?
それは明らかにおかしいでありましょう。
消費者の疑いの声を強行に潰し、また口封じをすることにより、
自己の正当性を主張する方法は
真っ当な企業のあり方として間違っていると感じます。
今回の悪マニさんのトラブルでの
ウェディングさんのやり方は
企業として誠実なものではないと感じますし、
中立的な立場のgoogleや「はてな」をも巻き込み、
ネット全体から自らの悪評の芽を摘もうとするのはするのは
明らかに行き過ぎだと感じています。
しかも自己の検索エンジンスパム行為への疑いについても
明確にすべきでありましょう。
取りあえず、この問題に多くの方々が関心をもって下さることを
期待します。
悪マニBeyond氏と一緒にウェディング問題を考える会
http://www.makani.to/wedding/index.html
ID-code:w6SZ3BprNCg
> B●googleに名誉毀損を抗議し、その結果「悪徳商法」で検索しても
> 「悪マニ」サイトが出力されないようになった。
> これについてであるが、
> google自体の信頼性に関係する「検索spam」の問題でならともかく、、
> 名誉毀損等の問題すなわちサイト自体の違法性の判断で
> googleが検索結果を恣意的に操作することは、
> それまで十分に知られておらず、
> ましてや名誉毀損などの微妙な場合にも
> 対応することが確認されたのは(日本ではおそらく)初めてである。
>
> このようなことはgoogleのポリシーでは全く触れておらず、
> 「恣意的な操作をしない」のがむしろgoogleの公正さの象徴として
> イメージされていた。
> なお、上のような恣意的操作による特定サイトの除外は
> 「google八分」と言われるようになってきている。
>
> ちなみに皮肉なことに、問題の業者は「検索エンジンスパム」を
> 実行していることがほぼ明らかにもかかわらず、
> googleはそれには(現在)対処していないっぽい。
なお、この件については以前にも触れました。
http://www2g.biglobe.ne.jp/~stakasa/nospam_bbs/past/log/016109.html
当サイトではgoogleを利用したサイト内検索を提供していましたが
上記の問題に関する抗議の為にこの運用を停止しています。
御不自由おかけしますが御容赦下さい。
考えてみりゃ何もいわなかったら抗議の意味がないので
明確に分かるようにしました。
ID-code:w6SZ3BprNCg(本記事は投稿者自身により04/07-14:55に修正されました)
> > このようなことはgoogleのポリシーでは全く触れておらず、
> > 「恣意的な操作をしない」のがむしろgoogleの公正さの象徴として
> > イメージされていた。
> > なお、上のような恣意的操作による特定サイトの除外は
> > 「google八分」と言われるようになってきている。
(略)
> 当サイトではgoogleを利用したサイト内検索を提供していましたが
> 上記の問題に関する抗議の為にこの運用を停止しています。
> 御不自由おかけしますが御容赦下さい。
>
> 考えてみりゃ何もいわなかったら抗議の意味がないので
> 明確に分かるようにしました。
googleが営利企業である以上、正式に恣意的な操作を
明言するならばそれでも構わないと考える。
だがその場合には下記の記述を撤回すべきであろう。
http://www.google.co.jp/why_use.html
|完全性
|
|Googleの複雑で自動化された検索方法には人為的な
|介入がありません。 PageRankTMを販売したり、
|商業的に検索結果を操作するということは一切ありません。
|Google検索は高品質なウェブサイトを手軽に探すための、
|正確で客観的な手段です。
そして良心的な企業であればどのような基準でランクを
変更させる場合があるのか、
あるいは「結果に反映しない」ようにする可能性があるのか、
それらの方針をきちんと出すべきだ。
そういうことをせずに
google八分を実施しながら、それを公にしないのは、
企業の倫理観として極めて問題があると考える。
ID-code:u1Lvh1tSM.k(本記事は投稿者自身により04/18-00:07に修正されました)
> > > このようなことはgoogleのポリシーでは全く触れておらず、
> > > 「恣意的な操作をしない」のがむしろgoogleの公正さの象徴として
> > > イメージされていた。
僕は引退前から、「GooGleさんったら、大嘘言ってる。面白い」
と思ってました。
考えても見てください。
本音では公正でいきたいけど、訴えられて処罰を受けたら評判
が落ちる。そー考えると
必然的にGooGleの人的操作は99%発生する。
なので、個人的には自動型検索より手動型の相互リンクの
ほうがすごい好きなのですが…
#sage
ID-code:w6SZ3BprNCg(本記事は投稿者自身により04/07-14:55に修正されました)
> それに伴い、支える会が発足したようです。
>
> 悪マニBeyond氏と一緒にウェディング問題を考える会
> http://www.makani.to/wedding/index.html
会員による第一回総会が開かれるそうです。
http://www.makani.to/wedding/meeting-1st.html
ID-code:tMBO8O9c3vI
コメントしても良いのですよね?
12日、株式会社ウェディングが、訴訟を取り下げたそうです。
http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/topic/index.html
ID-code:7naqfUGkKvE
お世話になります。
いつもここを参考にさせてもらっているDoorKnobです。
> 会員による第一回総会が開かれるそうです。
> http://www.makani.to/wedding/meeting-1st.html
さて、インプレスさんの「Internet Watch」において、
総会の主な内容が記事となっていました。
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/04/19/2835.html
まずは、記事の報告まで。
ID-code:hrgvoAwiEMI
> さて、インプレスさんの「Internet Watch」において、
> 総会の主な内容が記事となっていました。
> http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/04/19/2835.html
インターネットマガジンを立ち読みした範囲では、W社側よりの記事という印象を受けましたが、
今回のものは比較的中立的に読めました。
W社については調べていないので何とも言えませんが、Googleの対応には
私も憂慮します。
#sage
ID-code:w6SZ3BprNCg
「インターネット消費者被害対策弁護団」のBLOGが開始
http://lawyers.cocolog-nifty.com/
−−−−
以下は余談。私がWeblogを知ったのは
(Cnet)人気急上昇中の「ウェブログ」とは
http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/3780.html
が最初だと思うのだけど、
「結局日記サイトちゃうん?」
と思ったものだが...
今回の悪マニさんの問題やら、ACCS絡みのO氏の問題
http://stakasaki.net/accs_sec/accs_sec.html
やら、Weblogによる情報拡散の影響力が増大している気がしている。この理由にはgoogleとの親和性があるだろう。
googleでは知名度(というかページランク?)によって
クロール(巡回)する頻度が違うのだけど、
Weblogはかなりクロールの頻度が高い。
その結果、拾われやすい。
では内容はというと、結局は日記サイトと同じで
「取りあえずメモ」
とか
「他に書くことないので興味持ったこと」
みたいな感じの記述もかなりある。すなわち、
単に紹介しているだけで主張や意見として
まとまっているとは限らない。
というかまとまっていないものが多すぎ。
それでもまとまっていなくても自分の意見がちょこっと
でも入っていればマシなほうで、中には本当に
「メモだけ、リンクだけ」
ってのも結構ある。
無論、それでも構わないし面白い部分はあるんだけど、
一方でO氏の問題などを見ると、
「噂的なもの」がそれを通じて安易に広がることへの
懸念もどうしても感じてしまう。
すなわち以前は
リンク張るっていうのがそれなりの重みを持っており、
だからこそgoogleの機能自体が有効性を持った気がするのだけど
Weblogはその効果を減じてしまうような気がしないでもない。
いわばリンクをするのもちょっと無責任になっちゃうような。