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[ 679 ] 迷惑メール(spam)撲滅私的調査会 HTML化ログ
Date: 2002 Apr 12 18:23:18
記事No.679/タイトル:質問
投稿日:2002/04/12(Fri) 18:23:18 / 投稿者:OOO
★ツリー/親記事[679]
-レス記事[680]

1つ質問があるのですが、「オプトアウト」っていうのは迷惑メール1通
なら送ってOKって事ですか?


記事No.680/タイトル:Re: 質問
投稿日:2002/04/12(Fri) 18:37:38 / 投稿者:あいら(あふぇ・すぱすとサーバ管理者)
★ツリー/親記事[679]+前記事[679]
-レス記事[681]
参照先:http://spamstop.net/

> 1つ質問があるのですが、「オプトアウト」っていうのは迷惑メール1通
> なら送ってOKって事ですか?

物事の真実を語るとそうなる。


記事No.681/タイトル:Re^2: 質問
投稿日:2002/04/12(Fri) 18:41:14 / 投稿者:あいら(あふぇ・すぱすとサーバ管理者)
★ツリー/親記事[679]++前記事[680]
-レス記事[682]
参照先:http://spamstop.net/

> > 1つ質問があるのですが、「オプトアウト」っていうのは迷惑メール1通
> > なら送ってOKって事ですか?
>
> 物事の真実を語るとそうなる。

正確には、

「opt-in」
受信者の許諾を全く得ずに、無断で送信することを禁止する
(例え一通でも)
「opt-out」
受信者の許諾を得なくとも、広告メールを送出でき、
送信者に対し受信拒否の手続きを取れば、そこで初めて送信が禁止される
(手続きを取らない限り受信し続ける)

ということです。


記事No.682/タイトル:Re^3: 質問
投稿日:2002/04/12(Fri) 18:49:28 / 投稿者:あいら(あふぇ・すぱすとサーバ管理者)
★ツリー/親記事[679]+++前記事[681]
-レス記事[684]
参照先:http://spamstop.net/

「opt-out」なんですが、
受信者が拒否手続きを取らないと、
損害賠償等を求める時に法的には不利です。

しかし、手続きを取ると更に受信数が増える可能性がある訳で、
受信者にとっては、かなり危ない橋なんですね。

それを理解していないのでしょう、
(国会議員には比較的spamは届かないらしいですし)
(経済界/広告業者の圧力も多々あるでしょう)
opt-outにしてしまったのは、
国民の感情からするとあまり宜しくない事ですね。

本当に議員立法?と思ってしまいました。
われわれで策定しなくちゃ・・・駄目なんでしょうけど。

#ああ・・・
#まだ反spam法草案(有志により作成中)が完成してない・・・・


記事No.684/タイトル:Re^4: 質問
投稿日:2002/04/12(Fri) 20:01:22 / 投稿者:広告屋
★ツリー/親記事[679]++++前記事[682]
-レス記事[689]

こんにちは。
> (経済界/広告業者の圧力も多々あるでしょう)
> opt-outにしてしまったのは、
> 国民の感情からするとあまり宜しくない事ですね。

広告業界ではまずspamに繋がるe-mail広告はやっても無駄というか、
みなさんと同様の考え方をしていますよ。
spamを積極的に広告手法として提案する広告代理店やまともな制作会社はありません。


記事No.689/タイトル:Re^5: 質問
投稿日:2002/04/12(Fri) 23:13:10 / 投稿者:ねここねこ
★ツリー/親記事[679]+++++前記事[684]
-レス記事[692]

> こんにちは。
> > (経済界/広告業者の圧力も多々あるでしょう)
> > opt-outにしてしまったのは、
> > 国民の感情からするとあまり宜しくない事ですね。
>
> 広告業界ではまずspamに繋がるe-mail広告はやっても無駄というか、
> みなさんと同様の考え方をしていますよ。
> spamを積極的に広告手法として提案する広告代理店やまともな制作会社はありません。

まともじゃない者や企業が目立つのは世の常で、その者によって広く所属団体や業界が
悪印象を持たれるのもこれまた事実な訳で‥‥‥‥。

広告業界自身の手によるspam排除を期待するのは愚かでしょうか?


記事No.692/タイトル:Re^6: 質問
投稿日:2002/04/13(Sat) 00:24:45 / 投稿者:あいら(あふぇ・すぱすとサーバ管理者)
★ツリー/親記事[679]++++++前記事[689]
-レス記事[697]
参照先:http://spamstop.net/

> > こんにちは。
> > > (経済界/広告業者の圧力も多々あるでしょう)
> > > opt-outにしてしまったのは、
> > > 国民の感情からするとあまり宜しくない事ですね。
> >
> > 広告業界ではまずspamに繋がるe-mail広告はやっても無駄というか、
> > みなさんと同様の考え方をしていますよ。
> > spamを積極的に広告手法として提案する広告代理店やまともな制作会社はありません。

そう思いたいけど、目に付くのはspamを送る会社な訳で・・・

> 広告業界自身の手によるspam排除を期待するのは愚かでしょうか?

業界の側からopt-in法案を提案してもらえると、
多分政府も動くでしょう。
ただ、業界自主規制は私は反対です。
(規制として緩すぎる上、罰則が有名無実。懲役/罰金刑が伴う「法規」を望む。)


記事No.697/タイトル:Re^7: 質問
投稿日:2002/04/13(Sat) 08:38:32 / 投稿者:広告屋
★ツリー/親記事[679]+++++++前記事[692]
-レス記事[698]

うーむ。きびしいご意見ありがとうございます。

えっと。
日本広告業協会(大手、中堅、中小のマスコミ各社に口座を持つ
代理店などが加盟)とは異なる、広告屋とは名ばかりの人がspamを
投げているというのが現状でしょうね。というか、代行屋もありますが、
たいがいは業者自らがspamしていますよね。
ここらへんを一緒にされるのはとても困るわけです。
くりかえしますが、まっとうな広告代理店はspamには手を染めていません。

また日本広告業協会がなにか通達をだしても、spam業者には屁でもない
と思いますが。

逃げてるような内容になったかな。
真意が伝わらないかもしれませんが。


記事No.698/タイトル:ネット上の広告業(Re^8: 質問)
投稿日:2002/04/13(Sat) 09:20:58 / 投稿者:管理人・高崎
★ツリー/親記事[679]++++++++前記事[697]
-レス記事[701][702]

> 広告業界ではまずspamに繋がるe-mail広告はやっても
> 無駄というか、みなさんと同様の考え方をしていますよ。
> spamを積極的に広告手法として提案する
> 広告代理店やまともな制作会社はありません

 確かにそうなのですが、その一方で「オプトイン」の
レベルまで法制化されることで、メール広告業全体が
萎縮することを恐れる傾向はあるようですね。

経済産業省の集めたパブリックコメント集計のまとめ
http://www.meti.go.jp/feedback/data/i20110aj.html

におけるYahooの見解などを見るとそれが分かります。
まあYahooの考えが広告業界の代表というわけでもないでしょうが。

 悪質ではないにしても、余計なメールを
受け取りたくない側からすると、名の知られたネット業者が
「はぁ?」というようなメール送信行為を行ってくることが
未だにあります。

 またそうではなくて、受け取っても仕方のないような
サービスの対価としてのメールも、
広告メールというものが非常にうっとおしいものであるという
送信側の配慮が今ひとつ欠けている感じのものが多く
派手派手な宣伝含みの連絡メールを送ってこられると
ちょっと「むっ」とすることがあります。

それからこれは本質ではないのですが

「業界団体が、経産省に「!広告!」に替わる記号やマーク 要望」
http://japan.internet.com/public/news/20020128/5.html

という件もありました。現在「迷惑メール」と呼ばれているものは
実質「迷惑広告メール」です。
 「迷惑メール」と言うことによって、いつまでたっても
どういうものかイメージしてくれない人々が多いです。
そりゃあそうですよね、「迷惑メール」といったら、
個人が嫌なモノはなんだって迷惑なんですから。

 そのような曖昧さを用いながら上の言葉が現在でも使われている。
どうして「迷惑広告メール」「一方的広告メール」と言えないのでしょう?
「広告」というのを看板にしている業界の無言の圧力
#というか上のは有言のですが...
があるのではないでしょうか?

 官庁資料でも問題対象は「広告、宣伝」のものが大部分であることが
認識されているのに、未だに単なる「迷惑メール」なんです。

 う〜ん、「迷惑宣伝メール」なら良いのかなあ。

−−−−−−−−−−

 広告業界の存在意義はよく分かりますし、立派な仕事だと思います。
ただしやっぱり広告は受け手の嗜好やニーズと合致してこそ
十分に歓迎されるものであり、少し踏み外しただけでむしろ不快感を
感じさせるものになります。
 都市、町の景観問題でも真っ先に問題になるのは看板などですよね。

 それにこれはどこかで書いたかも知れませんが、インターネットの
特徴は双方向性であり、プル型を最大限に生かせるという点のはずなんです。
Yahooが広告請負業だけは成り立たず、有料化の方向に向かい始めていますが、
私としてはむしろ当然という感覚が強く、
インターネットにおいてプッシュ型広告は必ずしも効果的とは思えない。

 インターネットでは情報がわんさかあって、ユーザはその中から自分の
ニーズに応じたものを自由に選べるところがすごいところであり、
従来のマスメディア感覚の広告手法はネットでは簡単に通用しないと思うんです。

 これは「インターネットでプッシュ型広告は必要ない」
といっているのではなく
「色めき立つほど大きな餌がそこにはない」というくらいですが。

 そもそもYahooが多くの人を惹きつけたのはインデックスという、
プル型に便利なツールを提供したことにあります。
前述のようにインターネット上の情報は膨大で、
ユーザはその情報に溺れてしまいがちになりますが、
そんななかでインデックス頁というのはプルをするのに必要な大事なツールです。

 だからみんな集まった。じゃあ人が集まったから、今度はいよいよ
広告請負業としてのビジネス成立を...
といってもプル型に惹かれて集まった人間に向けて
プッシュ型宣伝を用いて商売をしようとするんだから
難しいに決まっているんですよね。

−−−−−−−−−−−−
 ギョーカイについて何も知らない私が偉そうなことを
書いてしまいましたが、
ネット上の広告業に関してはそういうことを思っています。

 そのような視点で、ネット上の広告業に関して、
非常に夢の大きなビジネス構想を描く人々やその宣伝文句を見ると
そこら辺のスパマーが抱く夢
−−−−
わずか100万円の予算で
驚異の100万通のDMが送れる
費用対効果において
他の宣伝媒体の追随を許さぬ
驚異の価格で新登場
−−−−
(O氏のサイトより)
と結構近いモノを感じてしまうんですが....

 不快に感じさせるような内容だったらごめんなさい、広告屋様。
ちなみに私のはあくまでネット上の広告業に関して書いたモノであり、
他のメディアを通じた広告の性質は違うと思っています。


記事No.701/タイトル:Re^8: 質問
投稿日:2002/04/13(Sat) 11:17:51 / 投稿者:OOO
★ツリー/親記事[679]+++++++++前記事[698]
-レス記事[703]

日本の法律の場合は「オプトアウト」ってことで正しいですか?


記事No.703/タイトル:Re^9: 質問(の回答)
投稿日:2002/04/13(Sat) 16:55:02 / 投稿者:あいら(あふぇ・すぱすとサーバ管理者)
★ツリー/親記事[679]++++++++++前記事[701]
参照先:http://spamstop.net/

> 日本の法律の場合は「オプトアウト」ってことで正しいですか?
そうです。オプトアウト規制です。


記事No.702/タイトル:Re: ネット上の広告業(Re^8: 質問)
投稿日:2002/04/13(Sat) 11:55:13 / 投稿者:広告屋
★ツリー/親記事[679]+++++++++前記事[698]
-レス記事[704][705]

いえいえ不快でもなんでもありませんよ。

余談だと思って読んでください。

広告をなりわいにしている代理店や制作会社
(デザイン・コピー・映像など)には、
広告とは邪魔なものという共通の認識があると思います。
でも、商品やサービスについて告知(訴求)したい人は
いっぱいいるわけで、
資本主義の世界ではそれも必要なことなんですよね。

そこで広告屋は、芸を見せるわけです。
なぜ広告表現に凝るかといえば、「目を引く」ためもあるんですが、
不快感を減じて、すこしでも許してもらおうという意識です。
(表現に批判があるのは重々承知のこと)
街宣車は迷惑でも、ちんどん屋さんは笑って許せるでしょう。
極論すればカッコイイCMもちんどん屋さんと同じ気持ちで
制作されているのです。

spamが不快なのは、いきなりわけもわからない不要なものが
送り付けられるからですが、
あの芸のなさ、品のなさもそれに拍車をかけているかな。

さらに余計な話。

「業界団体が、経産省に「!広告!」に替わる記号やマーク 要望」
ですが、これはなぁ……ですね。
まずあんなもの(現状のe-mai広告)に「広告」なんていわれたくない、という気持ちがあったと思いますよ。
これはかなり純粋な気持ちで。
さらに、この「業界団体」の中で、e-mai広告を商売にしている会社が何社あるでしょう。

私が知る限り、"まともな"広告業界(広告会社、広告主)がspamに甘くしろと
ロビー活動しているなんてことはありません。断言!
そんなことやってもなんの得にもなりません。


記事No.704/タイトル:Re^2: ネット上の広告業(Re^8: 質問)
投稿日:2002/04/13(Sat) 17:05:15 / 投稿者:あいら(あふぇ・すぱすとサーバ管理者)
★ツリー/親記事[679]++++++++++前記事[702]
-レス記事[706]
参照先:http://spamstop.net/

まぁ、ちんどん屋は良いとして(笑)

> 「業界団体が、経産省に「!広告!」に替わる記号やマーク 要望」
> ですが、これはなぁ……ですね。
> まずあんなもの(現状のe-mai広告)に「広告」なんていわれたくない、という気持ちがあったと思いますよ。
> これはかなり純粋な気持ちで。
> さらに、この「業界団体」の中で、e-mai広告を商売にしている会社が何社あるでしょう。

ネット関連で有名所ではyahoo(ソフトバンク)、
magmag、infoseek・・・etcetc
yahooはopt-out推進派でしたね。確か。
(しかも隙あらば自分のところの規約を突然変えて広告を送ろうとする)

> 私が知る限り、"まともな"広告業界(広告会社、広告主)がspamに甘くしろと
> ロビー活動しているなんてことはありません。断言!
> そんなことやってもなんの得にもなりません。

ならば、業界側から政府へののopt-in形式へのプッシュがあっても、
おかしくないと思うのは私だけですか?
(疑問に思うだけで喧嘩売っているわけじゃないのでご勘弁を・・・)

あ、それとも、広告業とwebでの広告業は別業種なんでしょうかね。


記事No.706/タイトル:業界とメールと国家介入(Re^3: ネット上の広告業)
投稿日:2002/04/13(Sat) 17:31:43 / 投稿者:管理人
★ツリー/親記事[679]+++++++++++前記事[704]
-レス記事[708]
参照先:http://www2g.biglobe.ne.jp/~stakasa/index-j.html

> ネット関連で有名所ではyahoo(ソフトバンク)、
> magmag、infoseek・・・etcetc
> yahooはopt-out推進派でしたね。確か。
> (しかも隙あらば自分のところの規約を突然変えて広告を送ろうとする)

 そうそう、実は私も結構それを言いたかった。
Yahooは純粋にネット広告で成長してきた企業なだけに
結構たぶんスパム反対論者からは危ない存在(笑)。

infoseekもどうも末端まではメール広告に対する問題意識が
今ひとつ。

で、さらには。

> > 私が知る限り、"まともな"広告業界(広告会社、広告主)がspamに甘くしろと
> > ロビー活動しているなんてことはありません。断言!
> > そんなことやってもなんの得にもなりません。
>
> ならば、業界側から政府へののopt-in形式へのプッシュがあっても、
> おかしくないと思うのは私だけですか?
> (疑問に思うだけで喧嘩売っているわけじゃないのでご勘弁を・・・)
>
> あ、それとも、広告業とwebでの広告業は別業種なんでしょうかね。

そうそう、私もそれは結構疑問があります(^^)。
 あとネット以外の比重の大きい従来の広告業が
ネット上の広告についてどういう見解やビジョンを持っているのか
(有用な市場と見ているのかそうでないのか)
は結構気になるところですね。

 まあ今までの経過でいきなりオプトインへのプッシュを
広告業界に求めるのは無理でしょう。というか酷でしょう。
それに広告業界だけじゃなくて
商工会議所みたいなところも広告業界並あるいは
それ以上に急激なメール広告規制は嫌がっていると思います。

 それらの業界団体がオプトインを断固として主張したら
それはそれで怖いですよ(苦笑)

 まあ、あいら様と私はそこら辺になると主張が違ってくる、
すなわち私は法整備は緩めにして、ネット業界の自主的規制で
効果的な抑制を求めるのを理想と考えていたので
オプトイン法整備断固推進派のあいら様とは結構違います。

 今後の法整備の流れは広告業界や広告主の商工業界の中でも
意見が割れそうですけど、スパム反対運動側でも結構分かれると思います。

 スパム反対運動MLでだって、一年前には
「(オプトアウトであれ?)法律による規制、すなわち国家による
介入は断固として反対する」
という意見すらあったんですから....

 (ある程度の規制を必要だと述べる)私とも意見をぶつけ合わせて以降、
携帯スパムの広がりもあったせいで、
そういうもっとも「国家による介入断固反対派」の意見は
不気味なほど出なくなっちゃいましたが

 色分けすると

ネット特にスパムという表現の自由に絡むことに関して
国家の介入を断固として否定する派

国家の介入もやむなし、ただしオプトアウトレベルの規制。
それをバックにしてネット業界の自主規制を要望する派。

オプトアウトレベルだが国家による積極的介入を希望する派。

オプトインにして国家による介入を期待する派。

てな感じかな。
 私はスパムの横行にネット上の匿名性も大きいと思っています。
それも含めて対処べきだと言う点では実は強硬派の部分を
持っており、ネット上の匿名性をどれだけ認めるか、の
再考が改めて必要だと考えているんですが、これに関しては
上のメール発信規制よりもおそらく一層議論紛々になりますね。

#あいら様、手は大丈夫?


記事No.708/タイトル:Re: 業界とメールと国家介入(Re^3: ネット上の広告業)
投稿日:2002/04/13(Sat) 19:38:09 / 投稿者:あいら(あふぇ・すぱすとサーバ管理者)
★ツリー/親記事[679]++++++++++++前記事[706]
参照先:http://spamstop.net/

宮尾岳作品読み過ぎ@あいらです。

> あいら様と私はそこら辺になると主張が違ってくる、
> すなわち私は法整備は緩めにして、ネット業界の自主的規制で
> 効果的な抑制を求めるのを理想と考えていたので
> オプトイン法整備断固推進派のあいら様とは結構違います。

正確には「opt-in形式法整備(急進+過激)派」でしょうね。
政府じゃぬるいから市民立法だ、と駅前で怒鳴りそうな感じの。
急進+過激派だから、賛同者が少ないのが痛い所。

>  今後の法整備の流れは広告業界や広告主の商工業界の中でも
> 意見が割れそうですけど、スパム反対運動側でも結構分かれると思います。
>
>  スパム反対運動MLでだって、一年前には
> 「(オプトアウトであれ?)法律による規制、すなわち国家による
> 介入は断固として反対する」
> という意見すらあったんですから....
>
>  (ある程度の規制を必要だと述べる)私とも意見をぶつけ合わせて以降、
> 携帯スパムの広がりもあったせいで、
> そういうもっとも「国家による介入断固反対派」の意見は
> 不気味なほど出なくなっちゃいましたが

潜在的には、反対が多いでしょう。
しかし、一般(携帯)ユーザーに押された、と言うことでは?
無視して発言すると周りから叩かれかねない状況になりますから。
(MLはいいとして、外ではね。)

私の「opt-in形式法整備(急進+過激)」思考は、
仮に自主規制で無くなる様なら、
自主規制でも構わないという考えもあります。
無くなれば(著しい減少が認められれば)の話です。

しかし、自主規制で失敗した業界をいくつも見ている一般市民としたら、
実効性はともかく、法規制で「刑罰を伴う物」を求めるわけです。
それが建前でも。(建前だけでもあれば、追及が出来る)

>  私はスパムの横行にネット上の匿名性も大きいと思っています。
> それも含めて対処べきだと言う点では実は強硬派の部分を
> 持っており、ネット上の匿名性をどれだけ認めるか、の
> 再考が改めて必要だと考えているんですが、これに関しては
> 上のメール発信規制よりもおそらく一層議論紛々になりますね。

匿名性を論じていくと、終いには
ネット、サーバー免許制云々の所まで話が来てしまいます。
(MLでの塚本氏と私の問答か・・・)
私はある程度の個人情報開示はすべきと考えます。
(問題を起こした時の責任の所在を明らかにすると言う点でも)

> #あいら様、手は大丈夫?

取り敢えずタイピングは通常の5割ぐらいに復帰。傷は塞がった。
チャットはゆるゆるとなら出来る(爆)


記事No.705/タイトル:オプトインと広告業界(Re^2: ネット上の広告業(Re^8: 質問))
投稿日:2002/04/13(Sat) 17:07:25 / 投稿者:管理人
★ツリー/親記事[679]++++++++++前記事[702]
-レス記事[707]

> 広告をなりわいにしている代理店や制作会社
> (デザイン・コピー・映像など)には、
> 広告とは邪魔なものという共通の認識があると思います。
> でも、商品やサービスについて告知(訴求)したい人は
> いっぱいいるわけで、
> 資本主義の世界ではそれも必要なことなんですよね。
>
> そこで広告屋は、芸を見せるわけです。
> なぜ広告表現に凝るかといえば、「目を引く」ためもあるんですが、
> 不快感を減じて、すこしでも許してもらおうという意識です。
> (表現に批判があるのは重々承知のこと)
> 街宣車は迷惑でも、ちんどん屋さんは笑って許せるでしょう。
> 極論すればカッコイイCMもちんどん屋さんと同じ気持ちで
> 制作されているのです。

 いやはや、敬服しました。面白いですね。上のような考えを抱いて
頂けることこそ「真っ当な」広告業者さん足る資格なんだと思います。

> 私が知る限り、"まともな"広告業界(広告会社、広告主)がspamに甘くしろと
> ロビー活動しているなんてことはありません。断言!
> そんなことやってもなんの得にもなりません。

 確かに私などが言った、あたかも広告業界がスパムに甘くするための
ロビー活動をしているかのような言い方は正しくないかもしれません。

 ただしスパムに対する問題意識、メール広告に対する問題意識は
かなりばらつきがある、すなわちどこの広告業界が
隅から隅まで、広告を十分に「邪魔なもの」、
それを越えて「不快、うっとおしさすらもたらすもの」という
感覚を持ってくれているかどうかは怪しいと思います。

 業界も小さな所から大きな所までいくらでもありますし
問題意識も深さもいろいろだと思います。
う〜んと、あの文章はどこに行ったかな、
とりあえずスパム反対運動MLでだらだら書いた私の文章を最後に挙げておきます。

 その文章で言っているのは
「オプトイン原則というのは従来の広告媒体の中で考えれば
特殊である」
ということなんです。この特殊さを理解しなければ
オプトイン原則にすべしという考えは出ないだろうし
おそらくスパムがなぜ問題かも本質的には理解できない。

 携帯スパムの問題で、さすがにスパムを全面的に
肯定する、逆に言えば規制なしで野放しで良いという所は
ほとんどさすがになく、だからこそ今回までの
法律の流れも日本では驚くほどスムーズに出来てしまった。

 大事なところは今後のこと、すなわち今回の法律整備で
スパムが日本では抑制できるのか、そしてそれが出来ないときに
次のレベルはどういう段階になって、それに対してどういう意見が
出てくるのか、というところだと思います。

 う〜ん、でもそういえばまあ広告業界ではなくて、世の中に
わんさかいる広告主、これはたぶん広告業界とはいえず
ある意味、広告業に関して素人なわけですが、
そういうところの意識が足りないのが決定的な気はするので、
確かに「広告業界」という形で責めるのはふさわしくないのかもしれませんね。

 いずれにせよ、法律に対する具体的な制度整備と
各ネット業者の対応に注目したいですね。
法律なんてあくまで「理想はこうあるべきだ」と叫んでいるだけですから。
それをどうやってスパム抑制に結びつけるかです。

以下、ML
http://www.egroups.co.jp/group/antispam-j
より。

Date: Sun, 09 Dec 2001 14:59:47 +0900
Subject: [ML:antispam-j] spamと宣伝広告(RE: スパムウェア)
> > http://www.soft-giken.co.jp/index.php3?body=qa
(略)
>  このソフトがスパムウェアであるかどうかは
> 取りあえず置いておきます。
>  スパム反対論者から見れば
> 問題性の強いソフトであることは確かで
> 出来ることなら引っ込めて欲しいです。
>
>  ただしこのQ&A自体は、スパムの微妙なところを
> 結構突いていて、必ずしも間違いだとも言い切れないと思います。
>
>  このMLで何回も議論されているようにスパムの定義自体
> はっきりしていません。
>  スパムを「迷惑メール」と言い換えた場合で分かるように、
> 迷惑さは受信者が判断するものなので
> それを定義するのは、困難であることは明白です。
>
>  このQ&Aではそのことをはっきり言っており、
> スパムが問題であること、その判定が困難であること、
> だからこのソフトを使う際にもかなりの注意を要すること、
> それを書いていて、このQ&Aではどちらかというと
> そちらの方の重点が中心であるので、まだ良心的だと感じます。
> (しかしここまで微妙だと分かっているのならば
> このような微妙というか、黒に近いグレーのソフトを売るか?
> という疑問が残るし、どういう使い方が「スパムでなくて
> ビジネスに效果的」になるのかが聞きたい)
>
>  このQ&Aの中に書かれている、
>
> 「ジャンル別で収集したメールアドレス宛てに関係のある
> メールを送るのは無差別、不特定多数ではありません」
>
> という部分ですが、確かにこれを言い切るのは甚だ問題です。
>
>  しかし以前から各種のコラムや記事などで書かれているように
> いろいろな手段で私達の嗜好、好み、都合を考慮し、
> 場合によっては客觀的に見て
> 受け取ってもおかしくなさそうな内容の宣伝だった場合、
> はたしてそれをスパムというべきものなのか?
> という問題はかなり本質的なものです。
>
>  その問題は今後、
> 「オプトイン以外は商業広告電子メールは一切禁止」
> という認識が完全に定着しない限り、
> 多分ずっと引きずるのではないでしょうか?
>
>  親父とスパムについて話したとき、
> オプトインの考え方の考え方を説明すると、
> それは実質的に商業広告メールの禁止だと言っていました。
> 「いや、そうじゃなくて...」と言ったんですが
> そのときの議論で以下のようなことを思うように
> なりました。
>
>  スパム問題に関して十分に問題意識のある我々は
> ついつい見逃してしまいがちですが、
> 世の中の従来(電子メール以外)の宣伝広告というのは
> 必ずしも厳密なオプトインになっているわけではないのです。
>
>  厳しい見方をすれば、新聞だって、
> 新聞中にある宣伝広告を読むのを契約上、了承したわけではない。
> さらには新聞中に勝手に折り込まれる分厚い宣伝チラシは
> 絶対に契約などしていないはず。
>
>  TVにしろ、我々は事前にオプトインを
> 契約上、了解してCMを見始めるわけではないです。
>
>  それらがあることを知って、
> 新聞を契約したり、民間TVを見るのは、
> あくまで「常識」の概念があるからで
> それにより我々はそれらを激怒しないし、
> 激怒する人は「そういうもんなんだよ、分かってないなあ」
> と無知を笑われるでしょう。
>  しかし仮に「オプトイン世界」の人から見れば
> これらもおそらくひどく勝手な「迷惑広告」のはずです。
>
>  それからたとえばプロバイダーに入ったり、
> クレカを持ったり、電話会社と契約したりすると、
> そこから届く毎月の明細書等などには
> 当然のようにしてなんやかやの広告が入っています。
> クレカは忘れたけど、多分、それらの広告に関して
> 事前に了解は与えていないと思う。
>
>  そしてもっともっとあれなのが、
> 就職適齡期になる学生にしばしば
> 届くようになるリクルート情報の冊子や、
> 結婚適齢期になるとなぜか届く結婚仲介業の広告、
> 歳をとると電話などがかかってくるお墓購入の勸誘、
> 身辺に変化があると情報を聞きつけて
> 保険勧誘などをしてくる方達。
>
>  つまり現代の高度化した消費社会において、私達が自ら、
> 何も外からの一方的な情報なしに
> 「是非必要だ、欲しい」と思って、
> 探して買うような品はもはやかなり限定されている気がします。
>
>  以前聞いた話で、TVまではユーザが自らの強い動機で
> 手に入れることを欲する「ニーズの時代」だったが
> ビデオデッキは、メーカ側が「こんなのあったら便利でしょう?」
> という形で消費者の購買意欲をそそることで販売を拡大していく
> 「シーズの時代の製品である」という話を聞きましたが、
> その言い方をすれば現代は大体がシーズ中心のモノの循環で
> 経済がなりたっていると言えるのではないでしょうか?
>
>  そのような世の中では、広告・宣伝は
> ある種、一方的なものの性質を強く帯びることになります。
> もともと我々が生活の中で不便さを感じて
> 探すモノでないのだから当然なのです。
>
>  先ほど、微妙な例として就職情報冊子、結婚仲介業の広告、
> お墓の広告を挙げましたが実はこれなどはまだ
> 「ニーズ的なもの」とさえ言えるかもしれません。
>  特定の時期になると就職情報冊子が必要になるのが
> 多くの人の場合がそうで、逆になぜか届かない場合
> わざわざそういう所に届けて貰うよう、頼む羽目に
> なります。
>  結婚仲介業にしても、それを利用したいかはともかく
> その年齢の時期になれば結婚を考えるのは
> まあ一般的であり、その中には確かにそういうシステムを
> 利用しようかなと考える人々もいるでしょう。
>  お墓も同様です。
>
>  つまり先ほど挙げた「オプトインかあやしい例」は
> ユーザ側のニーズを考慮している点で実はかなりまだ
> タチが良い方だと言えるでしょう。
>
>  スパムに関係するZDnetか何かの記事で
> 「私達が本当に必要、あるいはほしいと思う情報を、
> ちょうどのタイミングで届けられて怒る人はいない」
> という広告業者の発言がありましたが、
> 確かにその点は否めないのです。
>
>  正直なところ、私は社会主義でなければ
> 厳密に世の中の全ての広告・宣伝(メール以外のあらゆるものですよ)を
> オプトインにすることは出来ないと思っています。
>
>  スパムメールに関して問題意識の少ない人というのは
> ある種、こういうような世の中の仕組みを直觀的に理解し、
> 受け入れている人であり、逆にその分、
> 「電子メール」という新しいツールで
> 同様なことを制限なく認めたときの問題性を認識出来ていない、
> 甘く考えている人だと思っています。
>
>  けれどもだからといって、
> オプトイン形式をさも当たり前のように主張し、
> 「スパムでないものとは完全オプトイン形式のみだ」
> と断定してかかることは、
>
> 「実は一般の宣伝広告でオプトインなんて
> ことは全然行われてこなかった」
> 「オプトインの主張は従来のツールの上で考えれば
> 事実上の広告禁止措置に近い」
>
> という従来までの雰囲気への理解が足りない、といいますか、
> 電子メールのオプトインを主張するときに
> どうして容認論者の人たちと話が噛み合わないのかを
> 理解できなくしてしまうものではないでしょうか?
>
>  そういえば以前、ここのMLでだったかなあ、
> まるで私の考えがスパムメールは反対だけど普通のDM容認みたいに
> 受け取られてしまったことがあるようですが、
> 私も郵送DMや勧誘電話は一律に禁じて良いと思っている立場です。
>
>  ただし上でのべた「本来、許される宣伝・広告とは
> オプトインのみなのだ」という主張を
> 世の中の全てで一貫するためには
>
> ・まず、郵送DMや勧誘電話、訪問販売は完全禁止
>
> ・新聞も折り込み広告は原則禁止、販売店と契約して許可を与えたときだけ
>
> ・新聞自体も契約の際には新聞記事と並列して広告を入れることを
> 了承する契約を取り交わすこと
>
> ・TVでは番組が始まる際に必ず
> 「当番組では番組成立の為に途中でCMを入れさせて頂きます、
> これに御了解できない方は御覧にならないで下さるよう
> お願いいたします」というテロップを入れること
>
> ・町中の広告は原則禁止、特殊な地区は入る際に
> 「ここ以降の地区は町中に広告がありますので
> もし御諒承しない方はお入りにならないでください」
> という注意書きをつける。
>
> ・乘り物に載る際には切符販売の際に乘り物内の
> 広告を了承してくれるように確認を取ること
>
> ・宣伝カーは完全禁止、事前に聞く人全てに
> 了解が取りようがない
>
> というような措置が必要になるでしょうね。
>
>  結局、今まで郵送DMの問題では
> 「プライバシー漏洩の不安感」以上に不満の声がなかったこと、
> 本当に嫌な人の場合には郵便受けに
> 「チラシ、DMお斷り」と書いてあるけど
> そうしている人は結局は多くない、
> またそれをすることで少しは減らせることを
> 日本では必ずしも急いでそれら撲滅の制度作りをする
> 緊急性はないと考えています。
>
>  私が危惧するのは、それらと議論を一緒にして
> 電子メールスパムの問題解決を遅らせるくらいならば
> 取りあえず前者のことはおいておいて、
> 電子メールに特化した形で法律整備、制度作りへの主張を
> 進めていった方がよいという、方法論的な面からの考慮です。
>
>  例のごとくだらだら書いちゃいましたけど、
> スパム問題みたいにやっぱり、新しい分野の新しい問題では
> どうして容認論みたいなのか出てくるのか、
> また多くの人の賛同を直ちに得ることが出来ず、その説得に時間がかかったり、
> あるいは一度皆が痛い目に遭わないと気がつかないのかを
> 考えることは大切だと思います。


記事No.707/タイトル:Re: オプトインと広告業界(Re^2: ネット上の広告業(Re^8: 質問))
投稿日:2002/04/13(Sat) 19:29:40 / 投稿者:広告屋
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-レス記事[712]

==まず広告代理業と代行業について混乱があるようなので==
==そのへんを整理しつつ==

>ネット上の広告についてどういう見解やビジョンを持っているのか
>(有用な市場と見ているのかそうでないのか)

従来型広告代理店はWEBに関する広告を有望とは考えていません。
電通が、WEB系部隊を子会社に押し付けて分離したのを見ればわかります。
儲からないのです。
(従来型の媒体を売買すれば、社員ひとりあたま年間一億以上は売り上げられます)
e-mailをつかった広告とテレビ、雑誌、新聞、屋外広告との違いは、
限りある資源である広告媒体を使用するか否かという点にあります。
テレビを思い浮かべてください。テレビの価値は時間です。
テレビ局は放送時間という資源を切り売りしています。
放送は免許制で誰でもが電波を流せるわけではありません。
だから媒体単価が高いのです。またそれゆえに、考査が厳しくなります。
e-mailも広告媒体には違いありませんが、従来の媒体からみるとずいぶん異なっています。
媒体主は受信者? 売買できる性質のものではないので広告代理店は蚊帳の外です。
餅は餅屋といいますが、餅屋業界がパン業界のできごとに介入しないように、
従来型広告業はe-mail広告の業界に首をつっこまない────opt-in形式へのプッシュに積極的でない。

そもそもパーソナルな通信手段とパブリッシュな媒体とを同列で
語るのには無理があります。
通信手段を使用する点では電話勧誘にちかいでしょう。
広告代理店は媒体を売買して稼ぐ業態。電話勧誘屋やe-mail広告屋は
顧客に代わって通信手段に情報を流す代行業です。

==規制について==

従来型媒体の広告は、広告主、媒体主、消費者の三すくみの中で情報がやりとりされています。
広告の規制については条例、主協(広告主の団体)、媒体主の考査基準などがあり、
JAROのような外郭団体による審査、消費者の突き上げ(笑)もからんでいます。
消費者に嫌われたくない広告主、事業免許を取り上げられたくない&プライドの高い媒体主、
という事情があり、目に余るものが少ないのでしょう。

通信手段を用いる宣伝活動(だから!広告!ではない。あれは宣伝なんですよ)は、
ワン to ワンであり、従来型媒体の広告のような相互監視体制がありません。
先物取引業の悪名高き電話勧誘がいっこうになくならないのは、こんな事情があるのでは。

したがって、spam業界(笑)による自主規制は望み薄だと思います。
国家的な介入もやむなしかと考えます。


記事No.712/タイトル:加えてネット業者(Re^2: オプトインと広告業界)
投稿日:2002/04/13(Sat) 23:34:05 / 投稿者:管理人
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> 従来型広告代理店はWEBに関する広告を有望とは考えていません。
> 電通が、WEB系部隊を子会社に押し付けて分離したのを見ればわかります。
> 儲からないのです。

 私は突き上げる側だったので(笑)そちらの方面にアンテナをいなかったのですが
やはりそうですか。確かにスパムに絡めても、ネットの広告に広げても
従来型広告代理店が関係したに話をほとんど聞かなかったので。

 ただ.....

> そもそもパーソナルな通信手段とパブリッシュな媒体とを同列で
> 語るのには無理があります。
> 通信手段を使用する点では電話勧誘にちかいでしょう。
> 広告代理店は媒体を売買して稼ぐ業態。電話勧誘屋やe-mail広告屋は
> 顧客に代わって通信手段に情報を流す代行業です。

代理店と代行業とでどこで区別があるのかは微妙だと思うのですが
ネット通信がどこまで果たしてパーソナルなのか、パブリッシュなのかも
厳密には難しいですよね。

 たとえば少なくとも著作権や名誉毀損に関する法律的な扱いを
Webやメーリングストにおいて論じた場合、一般に
ネットはパブリッシュな媒体と見なされているわけです。

Yahooなんてどういう位置づけになるのかなんて面白いですよね。
あれは前述のようにもともとプル型ツールの提供サービスとして大きくなった
わけですが、(日本では)最初から成立していたのではなく、
最初は客寄せから始まったわけです。

 その結果、Yahooの提供している場所が一種の「媒体」になり、
売買できる性質のものになったわけです。
つまり媒体(のようなもの)を作ってしまったんですね。

Yahooに限らず、多くの人が作っているWebサイトは人気が出てくると
自然と「媒体」としての価値を持ってくるわけでそれがWebのバナースペースなどとして
「売られる」ようになるわけです。

 メールの問題の場合、媒体というのはあえて言うならオプトインの
メルマガやMLくらいなんですよね。
 うん、広告屋様がおっしゃる「パーソナルな通信手段」
というのはメールでこそ一層そう言われるわけですが
その一方でMMなどパブリッシュな面を持たせることも出来るわけです。

 そういう非常に曖昧な部分がスパムの蚕食する隙を作ってしまっているわけですね。

> 通信手段を用いる宣伝活動(だから!広告!ではない。あれは宣伝なんですよ)は、
> ワン to ワンであり、従来型媒体の広告のような相互監視体制がありません。
> 先物取引業の悪名高き電話勧誘がいっこうになくならないのは、
> こんな事情があるのでは。

 その観点で言うとインターネットの問題では広告主とユーザとネット業者です。
広告主はおっしゃるように代行業のこともある。

 で相互監視体制がないというのは今だからないわけです。それを作らないと
いけないんですね、インターネットではこれから。

 従来の媒体だって最初からそんなにうまく相互監視機能が
働いていたわけではないと思うんです。

 で、本当ならば電話勧誘が広がり始めたときに
そういう問題が検討されるべきだったのかもしれない。
事実FAXに関しては一方的送り付けを米国などで規制していたはずです。
日本ではFAXの普及の低さもあって問題視されませんでしたが。

> したがって、spam業界(笑)による自主規制は望み薄だと思います。
> 国家的な介入もやむなしかと考えます。

でこれに関しては私の言い方が悪かったのですが、
自主規制というのはネット業者のことなんです。

 現在のネット業者は電話業者の延長の自覚しかないところが多い。
しかしそれは間違いで、インターネットで果たして来た管理者達の役割が
大きいのを見ても分かるように、電話や運送業者のような
「運びやさん」だけでは許されないはずなんです。

 ところが電気通信事業法では電話のことを念頭に作られているものだから
そういう役割は無関係なことになっており、最低限
「通信の秘密」を守るべし、というところが重視されている。

 インターネットの商業利用を許した段階で本当は
ここら辺のことを十分に検討すべきだったはずなんです。
その付けが事件が多くなったあとで作られ、未だに必ずしも十分な
抑止力効果を上げていない不正アクセス防止法であり、
今回の迷惑メール規制法だと思うんです。

 官庁の資料を見ると「業界の負担が増えないように」というのが
妙に強調されており、消費者側から見ると理解は出来るんですが
納得はできない。むしろ今までこういう点、すなわち
ネット上の情報の適正化への責務負担が少なすぎたと見るべきではないでしょうか?

 ですからネット業界には法律を背景にするにせよしないにせよ、
自ら不適正な情報流通を防ぐ、あるいは監視する、そしてその発信者を
処罰するための何らかの機構づくりをすることが望ましいと思うんです。

 不正アクセスやネット上の各種問題は、国家ではない、しかし一ISPじゃない、
そういう第三者機関が、ユーザ、ISP、行政の仲立ちをしながら
問題を処理するような制度作りが今必要だと思います。


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