お葬式にしてもご法事にしても、一応の作法を知っていると心強いものです。ここでは聖典(お経本)や念珠の作法、門徒式章や合掌礼拝、そしてお焼香などの基礎的な作法を学びましょう。
1
聖典(お経本)の作法
2
念珠(数珠)の作法
3
服装の作法
4
合掌礼拝の作法
5
お焼香の作法
1 聖典(お経本)の作法
@ 家族がそれぞれ、自分の聖典(お経本)を持つようにしましょう。お勤めの節やご法話で気の付いたことなど余白にメモをすることもいいことです。聖典(お経本)に親しみがでてきます。
A 聖典(お経本)は、直接畳や床など人の歩くところに置いてはいけません。
B 聖典(お経本)を開くときや閉じるときは、いただいて敬いを表しましょう。
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2 念珠(数珠)の作法
@ 念珠は、必ず持参いたしましょう。
A 念珠は、単輪(ひとわ)と二輪(ふたわ)とありますが、どちらでもかまいません。合掌以外のときは、左手の親指と他の四本の指の間にかけて持ち、房は下方に垂らし、親指で軽くおさえて持ちます。
B 心得として、念珠は、つねに大切に取り扱い、畳の上や床の上など、歩行の場所に直接置いたり、持ったまま、トイレなどに行かないようにしましょう。
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3 服装の作法
@ 門徒式章を着用しましょう。
A 服装は特に規制はありませんが、華美にならない清潔な服装を心がけてください。
B 門徒式章をかけ、念珠を持つことが、本願寺派の門信徒の正式な服装と定められています。
C 心得として、門徒式章は、つねに大切に取り扱い、畳 の上や床の上など、歩行の場所に直接置いたり、持ったまま、トイレなどに行かない ようにしましょう。
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4 合掌礼拝の作法
@ 合掌礼拝(がっしょうらいはい)といい、「がっしょうれいはい」とは申しません。
A 合掌は、両手に念珠をかけ、指をそろえて伸ばし、両ひじを張らずに胸の前に軽く着けて、指先を上体と約四十五度に保って、必ずお念仏を申しましょう。ご挨拶なのですから声を出して称えます。
B 合掌の意味は、両手の掌(たなごころ)を合せることによって、心を静かに落ち着かせて、阿弥陀さまのお心を聞かせていただく姿勢といわれています。
C 合掌しお念仏を申して、阿弥陀さまのお心を聞かせていただき、阿弥陀さまに深く敬意をあらわすしるしに、頭を下げます。これが礼拝です。
D 礼拝は、合掌と一連の作法ですから、合掌の姿勢を保ちながら、上体をおよそ四十五度前へ傾けてから、おもむろにもとにもどし、合掌をときます。
(
注
合掌のとき、念珠や手をこすり合せないよう にしましょう。)
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5 お焼香の作法
@ 仏前に香炉が置かれてある場所の二・三歩手前で、仏さまに向かって軽く一礼した後、前に進んで、お香は一回つまんで焼香します。作法として注意しなければならないことは、お香を焚くのは一回だけで、つまんだお香は頭に押し頂くようなことはしません。焼香したあと、合掌礼拝します。合掌のときは、必ずお念仏申しましょう。礼拝が終れば、そのままの向きで二・三歩しりぞいて、再び仏さまに向かって、軽く一礼します。
A 回(まわ)し焼香の場合は、焼香盆(台)を座の正面において正座します。軽く一礼したあと、お香を少しつまんで焼香します。つまんだお香が多すぎると、儀式の雰囲気を損ないます。焼香が終ったら、仏さまに向かって、合掌礼拝します。そして軽く一礼してから、となりの人に会釈しながら、焼香盆を回します。
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