お仏壇(お内仏)は、迷えるわたくしをお救いくださる御本尊・阿弥陀如来さまをご安置するものであり、家庭生活の中心となるものです。
お仏壇は、死者のためのものでも、位牌を置くためのものでもありません。日々を生きぬく力を与えて下さる如来さまのお慈悲に、わたくしがあわせていただく場所なのです。
1 お仏壇の荘厳
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2 お仏壇(お内仏)について
@ 家族のひとりひとりが偉いものになっていては、家庭はとかく円満を欠きますが、仏前に謙虚に座して如来さまの大悲を仰げば、みずからの姿をしらされ、心が明るくひらけてくるでしょう。
A お仏壇はそまつにならないで、しかもみんなに親しみやすいところにご安置しましょう。
B お仏壇をもとめることについて、さまざまな迷信や誤解があるようですが、そんなことにとらわれないようにしましょう。(注・年忌や仏事のない時にお仏壇やお墓をもとめると、身内の者が亡くなるという誤った考えかた等。)
C 御本尊さま(阿弥陀如来)・両脇掛として向かって右側に親鸞聖人または十字名号、左側に蓮如上人または九字名号をおかけします。お寺の住職にご相談され、業者のものでなく、ご本山(西本願寺)よりお迎えし入仏慶讃(にゅうぶつきょうさん)法要の式をいたしましょう。
D 新夫婦が別の場所で世帯をもったり、一人暮らしをする方、それぞれにご本尊と「浄土真宗聖典」「浄土真宗必携」をもたせてあげるよう、すすめたいものです。
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3 お給仕について
@ お灯明(お明し)
ローソクの火から、如来さまの智慧と慈悲のお心を味わいましょう。
(注・ローソクの火は口で吹き消さない。)
A 仏 花(お花)
如来さまのお徳を讃え、そのご恩に感謝する心、いきいきと咲く花から如来さまのいのちを感じ、私がお供えした花が私の方を向き、そのまま私に注がれていることを味わいましょう。
(注・トゲや悪臭、毒花、造花等はお供えしません。)
B お 香(おこう)
お香によって清らかなお浄土と如来さまのお慈悲を感じ、誰かれとわけへだてなくゆきわたるお香のかおりを味わいましょう。
古いお香をいつまでもそのままにしておかず、できるだけ新しいお香を使うようにしましょう。
(注・お線香は香炉の大きさに合うように折り、立てずに寝かせます。本数に規定はありません。)
C お仏飯(おぶっぱん・ごぜんさま)
朝ご飯を炊いた時、真先にお仏飯としてお供えし、如来さまからのお恵みとして味わいましょう。
(注・お昼までにお下げして、家族で いただきます。)
D お供物(おくもつ)
日常は、お仏飯だけ供えますが、仏事(報恩講、彼岸、お盆、年忌等)時、お供物を供えます。中央におもち、両側にお菓子、果物の順に対称型に供えます。
(注・生臭い物、お水、お酒、お茶等は供えません。)
E お仏壇の掃除(整理、整頓)
お仏壇は、ご本尊を安置し心のよりどころとなる所ですから、自分の部屋を掃除するように、欠かさず掃除し、花瓶の水をかえたり、花をさしかえたりし、つねに整えておきましょう。故人の法名は位牌から過去帳に記載し過去帳の前には、供物は置きません。
(注・仏壇には、お位牌、写真、お札、人形等は置きません。お仏壇の扉は、夜 就寝前にお参りをしてお閉めして、朝のお参りに開けるようにしましょう。)
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