「ドーベルマン」

1997 フランス


「地獄へ落ちろ〜〜!」 ブシュウゥ〜〜〜ッッ
えっと・・・。

ブラック・エンジェルズ
  → 平松伸二
    → ドーベルマン刑事(原作:武論尊)
      → ドーベルマン

のダジャレのつもりでしょうか?
2点て所か。
いちおうロックンロール感想文て看板掲げてんすけどね。
全然ロックじゃない。

そもそも、映画館行くまでがロックじゃなかったよ。今思えば。
なにしろ金曜の会社帰り、スーツ姿で歌舞伎町を目指す俺。 天候は大雨。そりゃもう、土砂降りですぶ濡れで濡れ鼠よ。 まるでスコール。スパンコールとはちょっと違う。

まあ、そんなこんなで観たんですよ。

冒頭、教会前、カメラのアングル斜めのまんま、パン。
この絵が、もう格好良過ぎ。
映像美って奴っすか?
中身は全然、単純明快娯楽大作なんだけど。
だから、細かい突っ込みは勘弁してやることにする。
ハンドガンにロケット弾つめて撃ったりとか、 狙撃の名手(という設定らしい) が高性能スナイピング・ライフル持っときながら レーザーサイトスコープ使ってたり とか。 そりゃ、当たるでしょ?レーザーサイト使ってりゃ。
そういうトホホな部分には目をつぶっときましょう。

で、この映画、面白いってのとはちょっと違って。
楽しいんデスわ。
人殺しのシーンとかが。
殺人つっても、残虐とかいう感じじゃなくて。
ロケット弾で撃たれて(香港映画みたく)10mくらいブッ飛んだりとか、 アスファルト顔面擦りおろしリンゴとか。
明るい殺人なんです。
中でも一番のお気に入りは、パイナップルinザ・ヘルメット!!
バイク乗りがヘルメットに手榴弾突っ込まれてもがきながら爆死するシーンはめちゃくちゃ楽しかったDEATH!

また、銀行襲撃シーンでのスプリットスクリーンも嬉しかったデスな。 (単なるミーハーなデ・パルマファンの俺)

すっかり堪能した俺は、 映画館出る頃には自分がドーベルマンになった気分。
良い気んなって夜の歌舞伎町を闊歩するスーツ姿の俺。 そんな俺があまりに格好良かったんだろうね。
ポン引きが声かけて来やがんの。
ピンサロ如何〜?」だって。
「如何?」じゃねえよな。 ドーベルマンに向かって。
全然ロックじゃねえ。

1998.5.8(Fri) 新宿シネマミラノにて


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