「Buffalo'66」

監督、原案、音楽:ヴィンセント・ギャロ
脚本:ヴィンセント・ギャロ、アリソン・バグナル
出演:ヴィンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ


ロクデナシな俺、ひょんなことからデラべっぴんなギャルに惚れられちゃったら、どぼじよお〜?
たかだか、さえないボンクラ諸君が毎日のように抱いてる妄想。
荒んだ家庭環境って背景がなければそんだけの話なんだけど。

なんだけど。
一人5役のヴィンセント・ギャロがそれはもうとても格好良い映画に仕上げてるんだよなあ。 ギャロ、見た目も格好良いしな。 つんつるてんのズボンと、その裾から覗く真っ赤なブーツがイカすんだよ。 半ケツ出てるし。 もう、「シベリア超特急」で一人5役(原作、監督、脚本、主演、主題歌作詞) やった水野晴郎に爪の垢を煎じて飲ませたいよ。

あと、広いオデコと濃ゆいシャドウと厚ぼったい下唇が最高 にセクシーなクリスティーナ・リッチも最高最高です。

でも、一番格好良いのは挿入歌、YESの「HEART OF THE SUNRISE」だよな。
いやもうクリス・スクワイアのベースがブリブリいってて。 ベースラインのいやらしさだけでご飯3杯はイケる。そんな感じで。 しかもこの曲聴くと、ジャーマン変拍子メタルの雄、MEKONG DELTAの曲「SHERE ECLIPSE」 を思い出すんだよね。や、一瞬似たようなフレーズが使われてんだよ。 したっけ兎に角このバンドは凄くて。ムゾルグスキーの「はげ山の一夜」をカバーするは、 H.P.ラヴクラフトの小説を題材にして「エーリッヒ・ツァンの音楽」やるはで、 さすがはメコン川下流の三角州地帯という良く意味のわからないバンド名つけてるだけのことはありますよ? ていうかもう、いいから皆、メコンデルタ聴け!

したっけ本当いうとラストは不満なんだよね。
なに小さくまとまってんだよ!
などと思ってしまいました。
というか、さえないボクにかわってはっちゃけてくれよ!
などと思ってしまいましたよ。

2000.11.10


[Top] [Cinema]