第弐拾六話


「みーんな、あてはずれ」


俺はもう爺いなんでどーしても富野っていう人の名前を出さずには
いられないのです。「伝説巨神イデオン」DEATHよ。悪いね爺いで。

イデオンの最後って、バッフクラン側の思惑と地球人側の思惑、さ
らには個人個人の思惑が入り乱れて、おいおい、何か大変な事にな
っちゃってるよ、おい。でも今更後には引けないじゃない。ていう
か引けなくなってるっつーか、運命に飲み込まれていくっつーのは
こーいうことなのか?いってみればライクアローリングストーン
みたいな怒濤の勢いでもってイデの発動に至る訳だ。

一方、エヴァときたら、どうだい。
確かに、シンジにとっては、マヤ達にとってみれば「俺の目に見え
ないところで 渦巻く波にのまれてるぜ」なんだが、ゲンドウなん
かはいつもどおりで、てんで落ち着いてる訳さ。なんせ、「あとは
ポッケに隠れている君とデート おーいぇ」な訳だもん。(結局あて
ははずれたけど。)
あんまり、観てる側に緊張感みたいなものが伝わってこなかった。

勿論、手前勝手な心意気がどーこーってのがエヴァの根っこだって
いうのは先刻承知なんだけど。
それにしても、人類補完計画までの話の流れを端折りすぎでしょう。
これじゃ、終わったというより、終わらせたという印象を拭えない
のですが。あれれ?
違うなあ。
もっとこう、アスカLOVEとか、ウナギイヌガッチャマンとか、
極めて表層的なこと書くつもりだったのに。
遺憾、遺憾。
がんばって脱線しよう。

えぇーっと、
神林長平っていう人物がいて。俺の大好きなSF作家なのだが。
この人の代表作に「七胴落とし」という作品がある。
これを読んだ際、俺がティーンエイジャーの頃にこの作品に出会う
ことができたらなあ、と思ったことがある。
そんな事を思い出したよ。


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