マップランプの追加

 

CappelaWagonには、ルームランプ兼用のマップランプしかありません。ラゲッジには”これでもか”と言わんばかりに照明があるのに、運転席周りが手薄なんですよね。

室内が広いだけに、十分な明るさとは言えませんので、前席上部にルームランプを追加する事にしてみました。出来上がりは、こんな感じ。

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まるで、純正で付いていたかの様な仕上がりで、ディーラ整備の方からも「うまくつけましたね」ってな言葉を頂きました。やってみようという気になりました?ただ・・・

失敗しても責任もちまへんので、自分の責任でやってください!

部品や車両の形状などは、年式やグレードによって変わります。見かけが同じであっても、必ずしも同じ方法で取り付けられるとは限らず、作業によっては元通りに戻せない内容もあります。また、不適切な作業により、故障や車両火災といった重大な状況が発生する恐れもあります。このホームページに書かれている内容について、故意・過失を問わず損害を受けられても、私は一切の責任を持ちません。

「おらっちは器用だから問題無いし、責任は自分で取るぜ!」という方は、以下の手順を必ず最後まで読んでから、取り掛かってくださいね。


@ ランプユニットの入手

このランプは、新型MPVの「オーバーヘッドコンソール」無しのバージョンに使われている物のようです。私はディーラの方に相談したところ、ジャンク品として持っていたものを無料で頂きました(よって、品番等は不明です)。

なお、カペラセダンの整備解説書には、同じと思われる部品が掲載されています。が、セダンは現車が確認できないため、詳細は不明です(気になる方はディーラの担当の方に整備解説書を見せてもらってください)。

もし、同じタイプのユニットが手に入らない場合、手順が変わってしまう可能性があります。記載した方法をヒントに自分で考えていただくか、諦めていただくしかありません。

 

A 型紙作り

天井にランプユニットを取り付ける穴を空けるのですが、ここで失敗するととんでもない事になるので、型紙を作って勘合や位置を確認します。私の場合、厚紙に下記の様な穴を空けて、確認しました。(図をクリックしてください)

cappela.gif (6232 バイト)

実際にランプをはめてみると、穴が少し小さめに感じられますが、大きな穴を最初から開けると遊びが大きくなりすぎるので、少し小さ目くらいでかまいません。微調整は、天井に空けた穴で行います。

全く穴が合わない場合、ランプユニットが違う恐れがありますので、前述の通りよーく考えて実行するか決めましょう。

B ブラケット作成

今回の作業で、最も面倒な作業です。というのも、今回使うマップランプは元々車両側のブラケットにはめ込んで固定するタイプなのですが、カペラワゴンの天井にはそんなブラケットはありません。そこで、つめを引っ掛けて固定する金具が必要になります。

実物は、下記の様な物になります。(見難くてすいません)

plate.jpg (38798 バイト)

幅45mm,厚さ0.5mmのステンレス板を、おおよそ次のサイズに曲げ加工した物です。アルミ板だと曲げやすいのですが、弾性が弱くバネの効果が得られないので、あえて硬いステンレス板を使いました。(図をクリックしてください)

ita.gif (7602 バイト)

このお手製ブラケットをランプのユニットに取り付けると、次のようになります。

connect.jpg (34389 バイト)

丁度、ランプユニットの固定金具とブラケットの出っ張りが当たるのが分かると思います。ブラケットが弓なりに変形していますが、この変形が元に戻ろうとする力でランプユニットを固定し、25mm出っ張った袖の部分で天井に引っ掛けます。よって、袖の部分は取り付けられた状態でランプユニットと平行になっていないと、天井の内張りとフィットしないので、角度調整を行ってください。

ブラケットのZ形の曲げ部分は非常に微妙なので、実際にランプユニットに取り付けたりして、丁度良い角度に調整してください。また、出っ張りをさらに大きくすると固定は安定しそうですが、あまり全体が大きくなると天井の穴から入らなくなるので、注意して下さい。

C 取り付け位置決め

この型紙を天井の適当な位置に当て、穴をあける位置を決めます。鉛筆で内張りにうすく印を付けながら調整します。あまりランプの位置を中央(既存のルームランプ)寄りにすると、天井のステーにあたる可能性がありますので、注意してください。

位置が決まったら、ランプ穴の中央あたりにサインペンで印を付けます(理由は次で分かります)。

D 確認の穴あけ

さて、ここから先は後戻りが出来ません。良いですね。「失敗した〜」なんてメールしないで下さいね。

いきなり型紙通りに穴を開けると、万が一障害物が有った時に避けられなくなります。そこで、先ほど付けた中央位置に指が入る程度の穴を開け、指を入れて周囲に障害物の無い事を確認します。

内張りにはガラス繊維の様な物が使われているようで、擦るとチクチク刺さります。保護用のゴム手袋やテーピングをしたほうが良いかも知れません。(私は、刺さった物をあとから粘着テープでとりました)

E 穴あけ

邪魔になる物が無い事を確認したら、型紙通りに穴を開けます。しつこいのですが、最初から大きく開けると失敗するので、小さめに開けて調整する位のつもりでかまいません。下図は切り取られた天井の内張りと穴です。真中の穴は、先に開けた確認用の穴です。

コツは、良く切れるカッターナイフなどを使う事です(刃物の常識ですね)。

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(撮影の都合で、写真には既に電線が配線されています)

F 取り付けの確認

穴あけが終わったら、先ほどの自作ブラケットを入れて、ランプユニットを取り付けてみます。きっちり固定できるように、金具や穴の大きさを調整して下さい。私の寸法通りに作った人は、金具が非常に入れにくいと思います(^^;。手などを怪我しないように注意してください。

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ブラケットが納まったら、ランプユニットをはめ込んでみます。金具とランプユニットでしっかりと内張りを挟むようにZ部分の角度などを調整してください。

 

さぁ、一山超えました。後もう一山です。頑張っていきましょう!

 

G 電源の配線を考える

 

新しいランプユニットの位置には、電源が来ていません。電源の分岐はECUか既存のルームランプのケーブルが適当でしょう。私は配線が少なくて済むので、後者を選びました。とってもアバウトな配線図は次の様になります(配線の色は現物と関連ありません)。

line.gif (9322 バイト)

 

ルームランプユニットには電源が二本入っていますが

となっています。検電ドライバなどで判別しておいて下さい。アースはユニットを固定していたタッピングビスと共締めで、ボディーアースされています。一方、マップランプ側は3極のコネクタが予め付いているので面を食らいますが、単にアースが増えているだけで

  1. アース
  2. 常時電圧が給電される線
  3. ドアが開いたときだけ電圧が給電される線

となります。電線色は型番で変わる恐れがあるので、書きません。スイッチ間の配線を読んで、アース線だけ確実に見つけてください。アース線を間違うと、配線の際にヒューズを切って面倒な事になりますが、2と3の線を間違えただけですと、単に点灯のタイミングがおかしくなるだけですから、後で入れ替えればOKです。

H 天井の配線を行う

配線を分岐の為に、ルームランプを取り外します。取り付けビスはレンズの中なので、レンズの横の穴にマイナスドライバを入れて、こじってレンズを外します。傷をつけやすいので要注意。外れたら、二本のタッピングビスを抜きます。ランプユニットが天井から外れますので、裏の電源コネクタを外します。

マップランプとルームランプの間の配線は、そのまま通線しても良いのですが、夏場はルーフが非常に高温になりますから、念のために保護用のフレキ管を入れました。
天井裏はスポンジが貼り付けてあり、そのままでは線が通らないため、金属製の巻尺や針金を先にガイドとして通し、それを引き抜く際にフレキを通すと楽です。力任せに行うと、何を壊すか分かりませんので、慎重に行って下さい。

次に、通したフレキに3本電線を通します。マップランプ側は簡単に取り外せる様、3極コネクタに仕上げると良いでしょう。予めユニットに付いている物は片割れだけなので、店で3極コネクタを買って付け直しておきます。左上の白いコネクタがそれです。

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ルームランプ側は、二本はルームランプユニットに来ている電源ケーブルに、エレクトロタップを使ってつなぎます。マップランプへ来ている電源ケーブルの遊びが少ないので、タップ付けはちょっと苦労するかも知れません。私は下の写真のように、白いコネクタの直前につける羽目になりました。

TAP.tif (566631 バイト)

I アース端子

更に大変なのは、マップランプから来たアースの処理です。ルームランプはユニット側で共締め(実物を見れば意味はわかるでしょう)されており、ここから分岐するのは困難です。とはいえ、周囲にアースを取れそうなところもありません。そこで、私はルームランプユニットとアースを更に共締めすることにしました。

上の写真の丸端子がマップランプからのアース線ですが、その右側のビス穴の周りがグレーになっていますね。ここに丸端子を共締めするのですが、塗装されていると絶縁されてしまいますので、ヤスリで塗装を予め剥しておきました。共締めの際に端子がずれてつけにくい時は、マスキング用のテープなどを少し使って固定すれば、止めやすくなるでしょう。

J テスト

ここまで出来たら、試しに点灯してみましょう。配線に誤りがないか、もう一度確認してください。特にグランドと+12Vを間違えると、ヒューズを飛ばして面倒な事になります。確認し終わったら、マップランプ側コネクタを取り付け、ルームランプ側はアース端子をタッピングビスでステーに締め付けます。ルームランプユニットは取り付けなくても、マップランプユニットだけでテストが出来ます。

ドアの開閉で点滅するか,スイッチを操作するといつでも点灯できるか確認してください。動きがちぐはくなときは、常時給電とドア連動の配線が入れ替わっていると思います。再確認してください。

K 終わり

点灯試験が完了したら、ルームランプユニットを元通りに取り付けます。この時、マップランプのアースを確実に共締めするように注意して下さい。中途半端だと点灯不良や発熱による事故につながります。慎重に行ってください。


配線の部分の写真が少なく、非常に分かりにくいかも知れませんが、逆にこの程度の説明で理解していただけないと、作業はしないほうが良いかもしれません。

あと、マップランプの取り付け位置によっては、視線にランプの光源が入ってまぶしい事があるので、私はランプのレンズの内側に、耐熱のアルミシールを貼り付けました。最初の写真でレンズの半分に色がついているのは、その為です。純正とは違い、使いやすくするには工夫は不可欠ですね。

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余談ですが、このページは古いデジカメで撮った写真を使っているため、ちょっと写真が見難くなってます。申し訳ないです。