「地球はプレイン・ヨーグルト」
梶尾真治



初めて読んだのはもう十年も前の事になる。その時は、人から 借りたんだが、何か印象が薄かったような、そんな記憶がある。

それでももう一度読もうと思ったのは、内容が思い出せないから という理由もあったが、それよりも「サラマンダー殱滅」の 口直しをしたかったから。
短編の名手カジシンが描く一大長編、 第9回(あれ?こっちには12回って書いてある。ど〜っちだよ !?) 日本SF大賞受賞作品っていったら否が応でも期待は 高まる、というものでしょう。その「サラマンダー殱滅」、 俺には全然こなかったワケ。朝日ソノラマ文庫、っていうので ちょっと嫌な予感はしていた。読むまで、スペオペなのを 知らなかった、というのもあるだろう。勿論、過度の期待を していたのやも知れん。でもさあ、それにしても、どうだい? こんなのカジシンが書かなくてもいいじゃない。って思っちゃった よ、正直。解説から、この作品は「獅子王」だか「グリフィン」 だかで連載されていたことを知る。全部読み終わってからだ。 納得。何も前情報仕入れてなかった俺が悪かったよ。うん。 ちょっと敷居低いんじゃないのSF大賞、とか「グリフィン」 連載といえばあさりよしとおの「ラヂヲマン」の単行本出せよ ソノラマ、とかも思ったけど。あとの祭りってやつだな。

そういう顛末があって、口直しのつもりだったんだけど。
やっぱ印象薄いなあ。う〜ん。他の短編集「有機戦士バイオム」 「恐竜ラウレンティスの幻視」「泣き婆伝説」はかなーり 楽しんだんだけどなあ。どれに入っているか忘れた上にタイトル うろ覚えだけど、「時尼に関する覚え書き」だったかは最高に 良かったなあ。
とか言ってたら新刊短編集「ちほう・の・じだい」が出てたんで 早速ゲット。まだ全然読んでないが。仕様がない。これで再度 口直しとするか・・・。

それにしても、いちいち人なめたタイトル持ってくるよなあ。 買うの、一瞬躊躇っちまうんだよなあ。


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