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Three Dog Night / "Naturally"(Universal-MCA UICY-3374) |
彼らの『One』『Suitable For Framing』『Captured Live At The Forrum』『It Ain't Easy』の初期の計4枚と同時リリース。 このアルバムは彼らのアルバムの中でもひときわファンキーなアプローチの目立つ作品で、LPでのA面にあたるトラック1〜5の続きは他のアルバムでは聴けないかっこよさがあります。 特筆すべきはこの後の作品ではあまり聴けなくなっていく、ジム・グリーンスプーンのファンキーなハモンドオルガンとファズがかかっているにもかかわらず、非常にシャープで切れのいいバッキングを聴かせるマイケル・オルサップのギタープレイでしょう。 正直言って、ヒットシングル命のバンドですから、何か一枚と言われると、ベスト盤をお勧めするのが妥当かと思うのですが彼らのファンキーサイドを味わいたい方にはいいアルバムだと思います。ワタシはこのアルバムで「ファンキー」というものを生まれて初めて教わりました(^_^)。 また、彼らの卓越したヴォーカルワークを味わいたい方は「Good Feeling(1957)」「Mama Told Me (Not To Come)」の入った『It Ain't Easy』がお勧めだと思います。また『Captured....』でR&Bの名曲「Try A Little Tanderness」をコリー・ウェイルズが熱唱していますがこれも聴き物です。 で、肝心のリマスターの音質ですが、従来から出ていたCD(輸入盤)がいかにも初期のCD風の浮ついた音質でしたので比較するのもナニですが、かなりよくなっています。アナログ盤は比較的丸い感じの音でしたが、これに多少メリハリをつけた感じでいい具合に仕上がっています。ただやはりもうマスターが古いのかヒスノイズなどはいかんともしがたいですが・・・。 ともあれこうして彼らのアルバムがきちんとリマスターされるのは歓迎です。この後「Black and White」「The Show Must Go On」「Shambala」などのヒットを飛ばすわけですが、このあたりも是非このシリーズで再発/リマスターお願いしたいものです。 (2003/01/21:ジャケット写真をクリックするとAmazon .co.jpの該当ページにジャンプします) |
Diz and the Doormen / "Bluecoat Man" (ACE CDCHM 54) |
イギリス人のピアノトリオの奏でるゴキゲンなニュー・オリンズ・サウンドが聴けるアルバムです。1982年英ACEレーベルから出ていたLPに未発表曲3曲を加えて数ヶ月前に発売になっていました。ニューオリンズの現役ミュージシャンでもあまりやらなくなったストレートなNOスタイルのピアノでグイグイ押してきます。 「Mardi Gras In New Orleans」「She Walks Right In」「Swanee River Jump」「Blow Wind Blow」等々曲名を見てもらえば、分かる方には分かるかと思いますが、ファッツ・ドミノ、プロフェッサー・ロングヘア、ヒューイ・スミス等ニュー・オリンズ・ピアノの巨人たちへのリスペクト満点の演奏です。 2曲でリー・アレン(テナーサックス)も参加。リズム隊やブラスセクションもニュー・オリンズ・マナーの王道で、通して聴いても言われなければイギリス人の作品とは分からないでしょう。 とにかく、ニュー・オリンズのピアノサウンドが好きな方には大お勧めの一枚です。「本場」のミュージシャンではないですが、とにかく聴いていただければ参っちゃうこと請け合いです。 なお、ジャケットにはメンバーの他に群集にまぎれてギャズ・メイオールやマッドネス(懐)のメンバーが写っています。 (2002/09) ジャケット写真をクリックするとAmazon .co.jpの該当ページにジャンプします |
LITTLE FEAT / Waiting For Columbus Deluxe Edition (Warner Brothers 8122-78274-2) |
CD化でオミットされていた2曲を復活させ、アウトテイクと『Hoy! Hoy!』からの音源を加えて2CD化されたライノの手によるデラックスエディション。 演奏は言わずもがなに最高の内容。今後はこちらがこのアルバムの標準盤といっていいと思う。 曲目リストを見てまず気づいたのは、LPでの side 2 と side 3 の曲順がまるまる逆に入れ替えられている事。 オリジナルと違う改変に少々不安を覚えたが、ライナーによるとCDのDisk 1 が「Spanish Moon」後のアンコールのための拍手で終わり、Disk 2のアンコールへのつながりを考えての事らしく一安心。実際違和感なく聴けた。 気になる未発表曲だが、これもオリジナルLP収録の曲に遜色のない出来でおそらく収録時間の関係でやむを得ずアウトテイクとなった事がわかる。はっきり言ってアウトテイクだけでも十分Live盤として楽しめる内容だ。 彼らは現在ライヴ・バンドとしてデッド・ヘッズやジャム・バンド近辺のテーパー御用達のバンドとして根強い支持を受けているが、その魅力を広く知らしめたこのアルバムがこのような形で出された価値は大きいと思う。旧CDの不完全さも解消されフィートファンとして自信をもってこのアルバムを人に薦められるようになって非常に嬉しく思う。 また情報として、2001年にイギリスの Pilot というレーベルから『Late Night Track Stop』(1973年コロラドのLive)、2002年にフィート自身で起こしたレーベル Hot Tomato から『Ripe Tomatos』『Raw Tomatos』(どちらも初期から近年までのLive音源やアウトテイクをまとめたもの)の計3枚のLiveアルバムを発売している。内容的にはいずれもコアなファン向けだが演奏がすばらしいのは言わずもがな。『W.F.C』を聴いてもっと聴きたいと思ったら手に入れてみては?。 但し、前者はブートではないがメンバーの許可を得ていない権利関係の怪しい作品、後者はフィートのサイトでの通販と一部インターネットショップでの販売なのでご注意を。 (2002/05) ジャケット写真をクリックするとAmazon .co.jpの該当ページにジャンプします |
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