神々のタップダンス




立春の海を渡ってくるゴリラ

太陽にかぶりついたる土竜かな

垂直のメタセコイアに春の雪

まんさくや歩いてはいる喫茶店

少年に秘密がひとつ雛祭り

春きっとズボンの裾上げできる頃

面壁のペンギン禅師桜散る

やわらかい風よ羅漢よさようなら

ぶうらりと曼陀羅くすぐる春の像

六月の枕を濡らすヒットマン

寝仏の臍にしょんべん雨蛙

皆生きているのが不思議水中花

夏暁の大駐車場の白い線

七夕や行方不明の星ふたつ

燕の子水玉模様にあこがれて

神々のタップダンスや梅雨の明け

夕虹やピエロ泣き泣き逆上がり

好きあってそっぽむいてるオットセイ

少年に帰る家なし源五郎

天竜の巨岩ごろんと夏の裸

身をひねり海の青さへ俳句とぶ

きまじめでちょっとふしだら君子蘭

見たものは氷と炎と孔雀草

いつからか迷子の少年猿おがせ

名はヨセフ高架下にて寝待月

あの寺あの裏山の石榴の木

いちはやく交んでゆらり赤とんぼ

地球吹くむごい風あり星月夜

人生にどんぐりころころ愚陀仏庵

揺れている意味などないよ秋桜

傷秋や生命線が手甲まで

つかのまを銀杏黄葉の王となる

秋天にちょっとやんちゃな雲ひとつ

晩秋や露地に百五のマンホール

手を出して又ひっこめる秋の山

凩やよだれたらりとvieの犬

亀さんの背中大陸雪しんしん

お雑煮のあるべき姿をソクラテス

思いやり心掛けてるハリセンボン

階に目あり耳あり雪女

如月の大きな犬と西行忌


目次
神々のタップダンスhon
風のしっぽ
レーテの舌
夜の河
まんきん丹抄
物言いたげなキリスト


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