塩竈市の由来

 塩竈市は松島湾の南西にある港町で,仙台の海の玄関として,また奥州一ノ宮塩竈神社の門前町として発展してきた町です。奈良時代末期に,多賀城に国府が置かれ,その外港として開かれたのが始まりです。今でも,町名として香津町という地名がありますが,これは昔,国府の津からなまって香津町(こうづまち)となったようです。平安時代ころは,まだ藻塩焼く辺境の製塩の地として歌枕に詠まれていたこともあり,「塩竈」は塩をつくる竈(かまど)から来ているようです。「塩釜」と略称する人もいますが,この「釜」だと「竈」の上にかけるお釜になってしまい,意味が違ってきてしまうとのことです。実は塩釜の塩の字も略字です。この辺のことについては,次回書きます。