九月二十七日(九日目)

 南京のホテルにて。

 今日は風邪をひいてダウン。もともとあまり体が丈夫だと思っていないのでこういうことも気持ちとしては折り込み済みだ。6年以上前の旅行では洛陽で三日間寝ていて、一つも観光地に行かないこともあった。

 一日部屋で寝ていたが午前中は掃除のお姉さんとやりとりがあったりしてしばしば起こされた。それで寝たら夕方5時である。やはり疲れていたのであろうか。まだ眠い。I先生と食事へ行く。

 帰りに瓜を買う。今回行った都市では、この瓜をメロン切りにして棒を差したものがよく売っていた。瓜と書いたが、この棒を差したのは味はまさしくメロンである。むっちゃうまい。果物好きの私としてはたまらない。
 今回の旅行中、「美味い料理とは何か」という議論(?)になったとき、私は料理じゃないけど、果物って基本的に美味いと思うし、これってかなり本能的な気がする、と言ったのだが、果物は本当にうまい。
 ということで期待して買ったのだが....メロンではなく、味はキュウリである。しくしく。そういえば一昨日買った「なし」も甘くなかったなあ。

 ということでまあ一日が過ぎた。思い出話に、書き忘れた蘇州の印象を述べておこう。蘇州は水の都だと言う話があったが、町の中でその印象は薄い。解放路はやたら歩行者と自転車道がひろく自動車道が狭い。「平江図」にあったような縦横に走る水路は失われている。まあそんなものなのだろう。あの本に書いてあったが近代以前でさえ、水路を維持するのは大変だったのだ。

 ということで明日は動けるといいなあ。